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3 少年から若年者への移行期の問題点

年齢層別に検挙人員の人口比を見ると,若年者は一般に他の年齢層の成人より犯罪を犯す者の割合が多いが(7-2-1-1-9図7-2-1-1-10図),特別調査対象者(第3章に係る者)の少年院出院後の初回犯行時年齢を見ると,20歳が最も多く,刑事処分を受けた者のうち約8割の者が20歳代の第1四半期までに初回犯行に及んでいることが明らかとなった(7-3-2-5図)。また,同調査対象者で刑事処分を受けた者のうち,25歳までに2回以上刑事処分を受けている者が37.5%を占め(7-3-2-2図),25歳までの短期間に犯罪を繰り返す者が相当数おり,本件少年院出院後に単純執行猶予となった者の約4割,保護観察付執行猶予になった者の5割以上が25歳までに再犯を重ねていた(7-3-2-4図)。つまり,成人後の数年間における犯罪防止対策が特に重要であるといえる。