サイバー犯罪(不正アクセス禁止法違反、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪その他犯罪の実行に不可欠な手段として高度情報通信ネットワークを利用する犯罪をいう。)の検挙件数の推移(最近20年間)は、4-5-1-1図のとおりである(不正アクセス禁止法違反、コンピュータ・電磁的記録対象犯罪については、本章第2節参照。その他のサイバー犯罪については、本章第3節参照。)。サイバー犯罪の検挙件数は、最近20年間では、平成16年以降増加傾向にあり、令和4年は1万2,369件(前年比160件(1.3%)増)であった。
令和4年は、ランサムウェア(感染すると端末等に保存されているデータを暗号化して使用できない状態にした上で、そのデータを復号する対価(金銭又は暗号資産)を要求するプログラムをいう。)の感染被害が拡大するとともに、我が国の暗号資産関連事業者、学術関係者等を標的としたサイバー攻撃が明らかになり、また、インターネットバンキングに係る不正送金被害が下半期に急増するなど、サイバー空間をめぐる脅威は極めて深刻な情勢が続いている(警察庁サイバー警察局の資料による。)。