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令和4年版 犯罪白書 第8編/第4章/第4節/4

4 非行少年について

少年鑑別所入所者及び保護観察対象者(少年)について、周囲の環境に対する意識、自分に関する意識及び犯罪・非行に対する意識に関し、非行進度別の比較を行ったことにより判明した特徴的な点は、以下のとおりであった。

周囲の環境に対する意識では、友人関係に対する満足度について、「不満」の構成比は、保護処分歴ありの者(10.1%)が、保護処分歴なしの者(3.1%)より高かった。悩みを打ち明けられる人のうち「異性の友達」の該当率は、保護処分歴ありの者(34.9%)が、保護処分歴なしの者(22.6%)より高かった。学校生活に対する意識について、「学校に行くのがいやだった」の項目について「あてはまる」に該当する者の構成比は、保護処分歴ありの者(57.8%)が、保護処分歴なしの者(40.5%)より高かった。「同級生から理解されていた」の項目について「あてはまる」に該当する者の構成比は、保護処分歴なしの者(81.0%)が、保護処分歴ありの者(68.5%)より高かった(犯罪者については、8-4-4-2図8-4-4-3図及び8-4-4-4図参照)。

自分に関する意識では、「心のあたたまる思いが少ないという感じ」の項目について、「ある」に該当する者の構成比は、保護処分歴ありの者(31.7%)が、保護処分歴なしの者(22.0%)より高かった。自分の生き方に対する満足度について、「不満」の構成比は、保護処分歴ありの者(24.4%)が、保護処分歴なしの者(16.4%)より高かった(犯罪者については、8-4-4-9図及び8-4-4-10図参照)。

犯罪・非行に対する意識では、人々が犯罪や非行に走る原因に対する意識について、「自分自身」とした者の構成比は、保護処分歴なしの者(71.1%)が、保護処分歴ありの者(58.5%)より高かった。これからの生活で大切なものに関する項目のうち、「保護観察官・保護司とよく相談する」の該当率は、保護処分歴ありの者(64.3%)が、保護処分歴なしの者(40.4%)より高かった(犯罪者については、8-4-4-11図及び8-4-4-14図参照)。