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令和4年版 犯罪白書 第8編/第4章/第4節/2

2 自分に関する意識

対象者の態度・価値観を見るため、「悪い者をやっつけるためならば、場合によっては腕力に訴えてもよい」、「自分のやりたいことをやりぬくためには、ルールを破るのも仕方がないことだ」及び「義理人情を大切にすべきだ」の項目について、「賛成」、「どちらとも言えない」及び「反対」の構成比を犯罪の進度別に見ると、8-4-4-8図のとおりである。「悪い者をやっつけるためならば、場合によっては腕力に訴えてもよい」の項目について、対象者全体における「賛成」に該当する者の構成比は19.3%、「反対」に該当する者の構成比は46.3%であった。犯罪の進度別では、「賛成」に該当する者の構成比は、初入者(19.1%)と再入者(19.8%)で顕著な差が見られず、「反対」に該当する者の構成比は初入者(51.4%)が再入者(41.7%)より高かった。。「自分のやりたいことをやりぬくためには、ルールを破るのも仕方がないことだ」の項目について、対象者全体における「賛成」に該当する者の構成比は10.1%、「反対」に該当する者の構成比は61.2%であった。犯罪の進度別では、「賛成」に該当する者の構成比は、初入者(11.5%)と再入者(9.6%)で顕著な差が見られず、「反対」に該当する者の構成比は、初入者(64.2%)が再入者(57.9%)より高かった。「義理人情を大切にすべきだ」の項目について、対象者全体における「賛成」に該当する者の構成比は79.6%、「反対」に該当する者の構成比は1.8%であった。犯罪の進度別では、「賛成」に該当する者の構成比は、初入者(83.0%)が再入者(77.7%)より高く、「反対」に該当する者の構成比は、初入者(1.4%)と再入者(1.5%)で顕著な差が見られなかった。

8-4-4-8図 犯罪者 態度・価値観(初入者・再入者別)
8-4-4-8図 犯罪者 態度・価値観(初入者・再入者別)
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対象者の自己意識を見るため、「心のあたたまる思いが少ないという感じ」、「自分は意志が弱いという感じ」及び「世の中の人々は互いに助け合っているという感じ」の項目について、「ある」及び「ない」の構成比を犯罪の進度別に見ると、8-4-4-9図のとおりである。「心のあたたまる思いが少ないという感じ」の項目について「ある」に該当する者の構成比は、対象者全体では55.6%であり、犯罪の進度別では、再入者(63.1%)が初入者(49.0%)より高かった。「自分は意志が弱いという感じ」の項目について「ある」に該当する者の構成比は、対象者全体では77.6%であり、再入者(83.3%)が初入者(72.6%)より高かった。「世の中の人々は互いに助け合っているという感じ」の項目について「ある」に該当する者の構成比は、対象者全体では59.1%であり、初入者(57.6%)と再入者(59.8%)で顕著な差が見られなかった。

8-4-4-9図 犯罪者 自己意識(初入者・再入者別)
8-4-4-9図 犯罪者 自己意識(初入者・再入者別)
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自分の生き方に対する満足度を犯罪の進度別に見ると、8-4-4-10図のとおりである。「満足」の構成比は、対象者全体では21.1%であり、初入者(23.9%)が再入者(16.6%)より高かった。「不満」の構成比は、対象者全体では37.5%であり、再入者(41.1%)が初入者(35.3%)より高かった。なお、刑事施設への入所度数なしの保護観察対象者(20歳以上の者)は、初入者及び再入者と比較して「満足」の構成比(33.3%)が顕著に高く、「不満」の構成比(28.4%)が顕著に低かった(CD-ROM参照)。

8-4-4-10図 犯罪者 自分の生き方に対する満足度(初入者・再入者別)
8-4-4-10図 犯罪者 自分の生き方に対する満足度(初入者・再入者別)
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