法務総合研究所では、犯罪者・非行少年の特性を明らかにするため、平成2年から生活意識や価値観等に関する調査を定期的に実施してきた。通算5回目となる今回の特別調査は、前回までの調査における非行少年及び若年犯罪者の生活意識や価値観からの変化を把握するだけでなく、犯罪者・非行少年の特性をより多角的に分析するために、調査対象者の年齢層を限定せず、また、社会内処遇を受けている者（保護観察を受けている犯罪者及び非行少年）まで調査対象を拡大し、年齢層の違いによる比較（本章第2節参照）、犯罪・非行類型の違いによる比較（本章第3節参照）、犯罪・非行の進度の違いによる比較（本章第4節参照）、前回までの調査との比較（本章第5節参照）を通じて、周囲の環境に対する意識、自分に関する意識、犯罪・非行に対する意識を分析し、犯罪・非行に至った原因や改善更生のためのニーズ等を明らかにすることなどを目的として、それらの者の生活意識と価値観を調査したものである。