6-1-1-1図は,人が被害者となった刑法犯の認知件数及び男女別の被害発生率(人口10万人当たりの認知件数をいう。以下この章において同じ。)の推移(最近30年間)を見たものである。平成14年(認知件数248万6,055件,被害発生率1,950.1)までは増加・上昇傾向にあったが,同年をピークとして,それ以降は減少・低下し続け,令和元年は共に平成14年の約4分の1以下であった。また,男性の被害発生率は,いずれの年も女性の2倍以上である(CD-ROM参照)。
6-1-1-2表は,令和元年における,人が被害者となった刑法犯の認知件数を主な罪名別に見るとともに,これを主たる被害者の年齢層別に見たものである。総数(この表に掲げた主な罪名の犯罪によって人が被害者となった認知件数の合計)に占める65歳以上の割合は,15.7%であるものの,罪名別では詐欺において高い(50.7%)。また,女性被害者の割合が最も高いのは,65歳以上であり,特に,強制性交等,強制わいせつ及び略取誘拐・人身売買以外では,詐欺の65歳以上の被害者に占める女性被害者の比率(74.2%)が最も高い。罪名別に見ると,殺人では,65歳以上の割合が28.5%と高く,強制性交等及び強制わいせつでは,女性被害者に占める30歳未満の割合が高い(強制性交等83.3%,強制わいせつ80.2%)。