4-7-2-2図は,年齢層別の入所受刑者人員及び高齢者率(入所受刑者人員に占める高齢入所受刑者の人員の比率をいう。)の推移(最近20年間)を見たものである。
高齢入所受刑者の人員は増加傾向にあり,令和元年は2,252人(前年比1.4%増)であるところ,平成12年と比べて約2.5倍に増加している。特に,70歳以上の入所受刑者人員の増加が顕著であり,同年と比べて約4.8倍に増加した。高齢者率を見ると,上昇傾向にあり,令和元年は,12.9%であるところ,平成12年と比べると9.6pt上昇している。
女性の高齢入所受刑者の人員も同様に増加傾向にあり,令和元年は330人(前年比11.1%増)であるところ,平成12年と比べると約5.3倍に増加している。特に,70歳以上の女性の入所受刑者人員の増加が顕著であり,65~69歳の女性の入所受刑者人員を22年以降は一貫して上回っている。70歳以上の女性の入所受刑者人員は,令和元年は239人であった。平成12年以降の高齢者率を見ると,上昇傾向にあり,令和元年は19.2%であるところ,平成12年と比べると15.0pt上昇している(CD-ROM参照)。
令和元年における入所受刑者の人口比を年齢層別に見ると,20~64歳が21.9であったのに対し,65~69歳は11.0,70歳以上は4.8であった。同年における女性の入所受刑者の人口比を年齢層別に見ると,20~64歳が4.1であったのに対し,65~69歳は2.0,70歳以上は1.5であった(矯正統計年報及び総務省統計局の人口資料による。)。
4-7-2-3図は,令和元年における高齢者の入所受刑者の罪名別構成比を男女別に見たものである。罪名別構成比について全高齢者で見ると,同年は,窃盗が最も高く,次いで覚醒剤取締法違反,道路交通法違反の順であった。女性高齢者は,男性高齢者と比べて,窃盗の構成比が高い(女性入所受刑者の罪名別人員の推移については,4-6-2-4図参照)。