令和元年の起訴猶予率を罪名別に見るとともに,これを年齢層別に見ると,4-7-2-1図のとおりである。
刑法犯及び特別法犯(道交違反によるものを除く。)における65~69歳の者及び70歳以上の者の起訴猶予率は,他の年齢層より高く,特に70歳以上の者では全体の起訴猶予率よりも14.1pt高い。
このうち刑法犯で見ると,件数の多い窃盗の後記の状況を受けて,高齢者は,全体で他の年齢層より高く,特に70歳以上の者では全体の起訴猶予率よりも13.4pt高い。
罪名別で見ると,65~69歳の者の起訴猶予率は,傷害及び暴行共,他の年齢層と比べて低いのに対して,70歳以上の者の起訴猶予率は,傷害において他の年齢層よりも高く,暴行においては20~29歳の者及び30~39歳の者に次いで高い。窃盗について,更に男女別に見ると,70歳以上の男性の起訴猶予率は,他の年齢層よりも顕著に高いのに対し,女性では,年齢層による起訴猶予率の差は男性ほど大きくない。