覚せい剤取締法違反による入所受刑者人員の推移(平成元年以降)は,4-2-3-1図のとおりである。覚せい剤取締法違反による入所受刑者人員は,平成期において5,000人台から7,000人台で推移していたが,最多となった12年(7,375人)以降,増減を繰り返しながらも全体としては減少傾向にある。30年における覚せい剤取締法違反による入所受刑者人員は,4,849人(前年比9.4%減)であり,そのうち一部執行猶予受刑者は,1,394人(同2.2%増)であった(矯正統計年報による。)。
また,覚せい剤取締法違反による入所受刑者人員の入所受刑者総数に占める比率は,平成期を通じておおむね20%台で推移している一方,女性入所受刑者に占める比率は,平成9年までは50%を超えており,その後は30~40%台で推移している。
平成元年・15年・30年における覚せい剤取締法違反の入所受刑者の年齢層別構成比を男女別に見ると,4-2-3-2図のとおりである。30年は,元年・15年と比べ,男女共に29歳以下の年齢層の構成比が低く,50歳以上の年齢層の構成比が高くなっている。また,元年における構成比は,男女で大きな差はないが,15年・30年はいずれも,男性は,女性と比べ,50歳以上の年齢層の構成比が高いのに対し,女性は,男性と比べ,39歳以下の年齢層の構成比が高い。
覚せい剤取締法違反による入所受刑者人員の推移(平成元年以降)を男女別に見るとともに,これを入所度数別に見ると,4-2-3-3図のとおりである。男性は,初入者の人員が14年以降減少傾向にある。また,男性は,入所受刑者全体のうち入所度数が3度以上の者の割合が一貫して最も高いのに対し,女性は,初入者の割合が一貫して最も高い(CD-ROM参照)。
なお,覚せい剤取締法違反による出所受刑者の出所事由別5年以内再入率については,5-2-3-8図,2年以内再入率の推移については,5-2-3-10図<3>参照。