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令和元年版 犯罪白書 第1編/第2章/第3節/2

2 少年院法及び少年鑑別所法

昭和23年7月に公布され,24年1月に施行された旧少年院法(昭和23年法律第169号)は,少年院・少年鑑別所,在院者・在所者の処遇等について規定していたところ,施行後抜本的な見直しがなされておらず,在院者・在所者の権利義務関係や職員の権限が明確でないなどの不十分な点があった。

平成26年6月に成立し,27年6月に施行された少年院法(平成26年法律第58号)及び少年鑑別所法(平成26年法律第59号)により,新たな少年院法が制定されるとともに,これまで旧少年院法の一部において規定されていた少年鑑別所については,新たに独立した法律において規定されることとなった(改正に至った経緯については,第3編第2章第3節1項及び第4節1項参照)。

これらの法律によって,<1>少年院における矯正教育の基本的制度の法定化及び社会復帰支援の実施並びに少年鑑別所機能の強化による再非行防止に向けた取組の充実,<2>少年の権利義務関係・職員の権限の明確化,保健衛生・医療の充実及び不服申立制度の整備による適切な処遇の実施,並びに<3>施設運営の透明性の確保による社会に開かれた施設運営の推進が図られることとなった。