6-2-1-1図 女子の一般刑法犯 検挙人員・人口比・女子比の推移
6-2-1-1図は，女子の一般刑法犯について，検挙人員，人口比及び女子比の推移（昭和21年以降）を見たものである。
女子の検挙人員は，昭和56年から8万人前後で推移していたが，平成に入って一旦は減少した後，平成4年の5万2,030人を底として，5年から増加傾向となり，17年には戦後最多の8万4,175人を記録した。その後，再び減少に転じ，24年は，6万431人であった。女子の人口比も，検挙人員の推移と同様の傾向にある。これに対し，女子比は，昭和53年までは上昇傾向にあったが，その後はおおむね2割前後で推移している（CD-ROM資料1-1参照）。一般刑法犯の総検挙人員が平成17年以降減少を続けている中，女子の検挙人員も同様に減少していることを示している（警察庁の統計，警察庁交通局の資料及び総務省統計局の人口資料による。）。
6-2-1-2図は，女子の一般刑法犯の検挙人員について，年齢層別構成比の推移（過去30年間）を見たものである。男女を問わず，高年齢化が進んでいるが，女子の高年齢化は男子以上に顕著であり，50歳以上の者の占める割合は，平成10年まではおおむね2割未満であったが，16年には3割を超え，22年からは4割以上を示すに至った。特に，65歳以上の高齢者の占める割合は，顕著な上昇傾向にあり，5年は5％台であったが，13年に1割を超え，20年からは2割以上で推移している。24年は，高齢者が27.3％と5年（5.7％）の約5倍であり，24年の男子（14.1％）に比べ顕著に高く，一般刑法犯による高齢者の検挙人員の3人に1人が女子であった。これに対し，女子の少年比は，15年までは4割以上で推移していたが，その後，著しく低下し，24年は19.3％と5年（46.7％）から半減しており，男子の場合（23.9％）と比較しても低かった（男子については，1-1-1-5図CD-ROM参照）。
6-2-1-3図は，平成24年における一般刑法犯の検挙人員について，罪名別構成比を男女別に見たものである。男女共に，窃盗の占める割合が最も高いが，女子は，窃盗が8割近くを占めており，男子（5割弱）に比べ，顕著に高い。特に，万引きの占める割合が，女子は6割強であり，男子の約2.5倍であった。また，年齢層別に見ると，女子の高齢者では，窃盗は，9割強を占めており，男子の高齢者の場合（6割強）と比較しても際立って高く，特に，万引きの占める割合が約8割にも及び，男子（5割弱）に比べ著しく高い（4-4-1-3図参照）。
