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 平成16年版 犯罪白書 第5編/第1章/2 

2 本編の構成

 本編は,第1章「はじめに」以下,全6章によって構成される。
 第2章「成人犯罪者処遇の沿革」においては,我が国の成人犯罪者処遇制度の沿革を振り返り,その特色を明らかにするとともに,制度改革が求められている現状の位置付けを試みる。
 第3章「成人矯正の動向と課題」においては,我が国の成人矯正が直面している問題について,過剰収容という量的な面と,受刑者の質的変化の面から検討を加え,これに対する取組等を紹介する。また,過剰収容が生じた背景についても言及し,近年の収容動向が「犯罪多発社会における過剰収容」ともいうべき状況にあることを明らかにする。
 第4章では,「施設内処遇から社会内処遇への架け橋――その推移」と題して,仮出獄を中心に,受刑者の社会復帰を支援するための様々な制度について,その発展経過及び運用の推移を振り返る。
 以上を受け,第5章「保護観察処遇の動向と課題」においては,成人に対する保護観察処遇の動向について,保護観察対象者の変化及び社会内処遇の担い手の変化という両面から検討を加え,その課題を明らかにするとともに,これに対する取組を取り上げる。
 最後に,第6章「おわりに」において,犯罪多発社会における犯罪者処遇の課題を改めて考察する。