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平成16年版 犯罪白書 第5編/第3章
第3章 成人矯正の動向と課題
成人受刑者の矯正処遇に関して我が国の行刑が直面している問題は,過剰収容の常態化という量的なものと,受刑者の質的変化に伴うものとに大別することができる。第2章で見たとおり,単に受刑者の自由を拘束するだけではなく,刑の執行を通じて,本人の改善更生・社会復帰のための働き掛けを行う点に我が国の行刑の特徴があるが,過剰収容の深刻化及び受刑者の質的変化は,効率的・効果的な処遇を実施する上で,様々な課題を投げ掛けている。