本編では,本章以下,
第2章において,「最近における凶悪犯罪の概況」と題して,凶悪犯罪の全体像を把握するために必要な基本的な統計数値を概観し,
第3章において,「凶悪犯罪の変貌(変化の特質)」と題して,統計数値の分析及び前記特別調査から抽出された最近における注目すべき動向と特質を,「若年犯罪者の変貌」,「暴力団と外国人犯罪者の変貌」,「社会的背景とその影響」,「犯罪発生の地域的変動」,「女性・未成年者・高齢者の被害の増加」という5つのキーワードにまとめて,これらの視点から全般的な分析・検討を試み,次いで,
第4章において,「特別調査−最近の強盗事犯少年の実態及びその問題性−」と題して,その中で,急増する強盗少年に焦点を当てて更に詳しくその問題性を分析し,さらに,
第5章において,「特別調査−重大な凶悪事犯の近年の動向−」と題して,死刑・無期懲役求刑の重大な凶悪事犯について具体例を踏まえつつその実態を分析し,
第6章において,「凶悪犯罪の刑事処分及び処遇の実情」と題して,これらの凶悪犯罪の実態を踏まえて刑事処分と犯罪者の処遇の現状を記述し,最後に「まとめ」としてこれらの分析を踏まえた対策への展望を試みることにした。