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4 調査対象者の暴力組織との関係 調査対象者が加入し,又は交際していた暴力組織を見たものがVII-34表である。山口組,稲川会,住吉会の3団体で全体の3分の2を占めている。
VII-34表 加入又は交際していた暴力組織 調査対象者が加入し,又は交際していた暴力組織内の地位又は暴力組織との関係を年齢層別に見たものがVII-35表である。調査対象者全体では,幹部が1割,組員が4割弱,関係者が2割弱等となっている。年齢層別では,幹部は40歳以上に,組員は20歳代前半に多い。VII-35表 暴力組織内の地位又は暴力組織との関係(年齢層別) 調査対象者のうちの女子20人は,組員等の妻(内縁関係にある者を含む。)や交際相手が大半を占めており,暴力組織の幹部,組員,準構成員又は元組員である者はいない。VII-36表は,暴力組織に加入し,又は暴力組織加入者との交際が始まった時期を見たものである。平成4年以降が4割以上で最も多く,昭和60年以降のものを合わせると全体の約3分の2を占めている。 VII-36表 最初に加入(交際)した時の年次 VII-37表は,暴力組織に加入し,又は暴力組織加入者との交際が始まったときの年齢を見たものである。19歳以下が26.0%,20歳代前半が31.3%となっており,この両者で6割近くを占めている。なお,加入(交際開始)の時期や年齢が不明の者もそれぞれ2割近くいる。VII-37表 最初に加入(交際)した時の年齢 VII-38表は,保護観察開始時の年齢層と加入(交際)期間との関連を見たものである。年齢層が低い者に加入(交際)期間が短い者が多く,加入(交際)期間5年以下の者が,30歳代でも46.2%,40歳代でも24.6%を占めている。VII-38表 保護観察開始時年齢層別加入(交際)期間 VII-39表は,加入(交際)期間と暴力組織内での地位又は暴力組織との関係との関連を見たものである。加入(交際)期間が10年以上の者では幹部が3分の1を占めており,また,1年から10年の者では組員が約半数を占めているのに対し,1年未満の者では準構成員又は関係者の比率が他よりも高くなっている。VII-39表 加入(交際)期間別に見た暴力組織内の地位又は暴力組織との関係 次に,身体上の特徴として指詰めと入れ墨の状況を見たものがVII-40表である。指詰めについては8.0%,入れ墨については27.9%が「あり」となっているが,不明もそれぞれ3割近くに上っている。VII-40表 指詰めと入れ墨の状況 また,「加入(交際)中のできごとや生活」で,暴力組織と関連のあるものの比率を見たものがVII-14図である。比較的多いのは,暴力団事務所の電話番・運転手(35.4%),殺人,傷害,恐喝等の暴力的犯罪行為(32.5%)等である。VII-14図 加入(交際)中のできごとや生活 調査対象者が保護観察付き執行猶予に付される原因になった事件について,共犯者数及び事件と暴力組織との関連の有無を見たものがVII-41表である。VII-41表 共犯者数別に見た調査対象事件の暴力組織との関連 総数で見ると,原因となった事件が暴力組織に「関連あり」とするものと「関連なし」とするものがほぼ半々になっている。ただし,共犯者数との関連で見ると,共犯者がいない場合には「関連なし」の比率が高く,共犯者がいる場合には「関連あり」の比率が高くなっている。特に,共犯者が3人以上の場合には,8割以上が暴力組織との関連を有する犯罪となっている。 |