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 平成12年版 犯罪白書 第6編/第3章/第1節 

第3章 企業活動をめぐる経済犯罪の実態と科刑状況

第1節 特別調査の概要

 経済活動の多くは,企業を中心として行われており,多くの国民は企業の経済活動と密接なかかわりを持っている。それゆえに,企業の活動をめぐって,その組織を背景として行われる犯罪行為は,社会的にも経済的にも影響が大きい。法務総合研究所では,このような企業活動をめぐる経済犯罪の実態,犯罪行為者及び所属企業の属性,科刑状況等を把握するため,企業活動をめぐる経済犯罪に関する特別調査を実施した。
 この調査は,法人税法違反,商法違反,証券取引法違反,独占禁止法違反,贈賄,競売入札妨害,商標法違反,著作権法違反及び廃棄物処理法違反により,平成6年1月1日から10年12月31日までの間(証券取引法違反及び独占禁止法違反については,昭和64年1月1日から平成10年12月31日までの間)に,全国の地方裁判所(独占禁止法違反については東京高等裁判所)において有罪判決の言渡しがなされた事件のうち,法人の事業活動に関連して,代表者又は従業者によりじゃっ起された事件(以下,本章において「企業犯罪」という。)を対象として,判決書及び事件記録に基づいて行ったものである。
 VI-5表は,調査対象事件の判決言渡し件数,人員及び企業数を罪名別に示したものである。

VI-5表 罪名別判決言渡し件数人員及び企業数