前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成 5年版 犯罪白書 第4編/第2章/第3節 

第3節 道交違反事件

 第1編第1章2節特別法犯の概況において述べたとおり,交通反則通告制度は,道路交通法違反事件の処理手続の特例として,「道路交通法の一部を改正する法律」により設けられたもので,昭和43年7月1日から施行された。
 IV-3表は,平成3年及び4年における道交違反の取締件数を違反態様別に見たものである。4年における道交違反事件総数は894万3,383件で,そのうち反則事件として告知されたものは777万706件(86.9%)となっている。4年における告知件数を違反態様で見ると,駐停車違反が最も多く,告知件数の39.7%を占め,次いで速度超過が24.3%となっている。送致された事件の違反態様では,速度超過が42.6%と最も多く,次いで酒気帯び29.0%となっている。保管場所法違反の増加が目立つが,これは,道路交通法の一部改正(3年1月1日施行)及び保管場所法の一部改正( 3年7月1日施行)が行われたことの関連であろう。
 交通犯罪者の中で,暴走族は,その特異な態様から社会の耳目を集めているが,その中心は少年にあるので,第4章の交通非行において記述する。

IV-3表 道交違反の取締件数(平成3年,4年)