中学2年の頃の授業の理解度(少年に対する調査)を経済状況別に見ると、7-5-4-7図のとおりである。保護観察処分少年の非生活困難層を除き、「分からなかった」(「わからないことが多かった」及び「ほとんどわからなかった」の合計)の構成比が最も高く、少年院在院者は、保護観察処分少年よりも「分からなかった」の構成比が高かった。保護観察処分少年においては、生活困窮層、周辺層、非生活困難層につき、「分からなかった」の構成比は、それぞれ55.9%、47.1%、32.3%であった。
中学2年の頃の勉強の仕方(少年に対する調査)を経済状況別に見ると、7-5-4-8図のとおりである。少年院在院者は、保護観察処分少年と比べ、具体的な勉強方法の該当率が低く、「学校の授業以外で勉強はしなかった」の該当率が高かった。少年院在院者に関し、「塾で勉強した」の該当率を見ると、生活困窮層(7.2%)・周辺層(10.0%)と非生活困難層(33.6%)との間で大きな差が見られた。保護観察処分少年に関しても、生活困窮層(26.5%)は非生活困難層(37.0%)より「塾で勉強した」の該当率が低かったほか、「家の人に教えてもらった」、「友達と勉強した」などの項目においても、生活困窮層は非生活困難層より該当率が低かった。
学校を辞めたくなるほど悩んだ経験(少年に対する調査)を経済状況別に見ると、7-5-4-9図のとおりである。少年院在院者、保護観察処分少年のいずれも「通学するのが面倒」が最も高かった。少年院在院者では、「勉強についていけない」、「遅刻や欠席などが多く進級できそうにない」、「友人関係のトラブル」、「友人とうまくかかわれない」、「精神的に不安定」及び「経済的な理由」の6項目について、それぞれ生活困窮層の該当率が最も高かった。保護観察処分少年では、「勉強についていけない」及び「早く経済的に自立したい」の2項目について、それぞれ生活困窮層の該当率が最も高かった。
子供が中学2年の頃における進学の見通し(保護者に対する調査)を経済状況別に見ると、7-5-4-10図のとおりである。少年院在院者の保護者、保護観察処分少年の保護者のいずれも、生活困窮層は、非生活困難層に比べ、「中学まで」の構成比が高く、「短大・高専・専門学校まで」や「大学またはそれ以上」の構成比が低かった。