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令和5年版 犯罪白書 第7編/第4章/第3節/1

第3節 少年矯正
1 少年院入院者の状況の推移

7-4-3-1図は、少年院入院者の非行名別構成比の推移(最近30年間)を男女別に見たものである。男子では、少年院入院者の人員がピークであった平成12年は、「窃盗」(31.7%)の構成比が最も高く、17年(43.2%)のピーク後上昇・低下を繰り返しながら低下傾向にあり、令和4年は23.3%であった。一方、「詐欺」(平成12年は0.4%)の構成比は、上昇傾向にあり、30年(16.2%)のピーク後上昇・低下を繰り返しており、令和4年は10.4%であった。女子では、平成12年は、「覚醒剤取締法違反」(33.9%)の構成比が最も高かったが、29年以降は20%を下回っており、令和4年は10.9%であった。一方、「詐欺」(平成12年は0.8%)の構成比は、24年以降上昇・低下を繰り返しながら上昇傾向にあり、令和4年は14.0%であった。

7-4-3-1図 少年院入院者 非行名別構成比の推移(男女別)
7-4-3-1図 少年院入院者 非行名別構成比の推移(男女別)
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7-4-3-2図は、少年院入院者の教育程度別構成比の推移(最近30年間)を男女別に見たものである。男子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降22年まで「中学卒業」、23年から令和4年まで「高校中退」であり、最も低かったのは、平成5年以降28年まで「高校卒業・その他」、29年から令和4年まで「中学在学」であった。「中学卒業」の構成比は、平成5年から7年まで50%を超えていたが、低下傾向にあり、25年以降20%台で推移している(令和4年は20.4%)。一方、「高校中退」、「高校在学」及び「高校卒業・その他」の構成比は、平成6年以降上昇傾向にあり、特に、「高校中退」の構成比は、30年以降40%を超えている(令和4年は41.1%)。女子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降16年まで「中学卒業」、17年から令和4年まで「高校中退」であり、最も低かったのは、平成5年以降令和元年は「高校卒業・その他」、2年から3年は「中学在学」、4年は再び「高校卒業・その他」であった。「中学卒業」の構成比は、平成5年は50%を超えていたが、上昇・低下を繰り返しながら低下傾向にあり、令和4年は17.1%であった。一方、「高校在学」(同年17.8%)及び「高校卒業・その他」(同年10.1%)は、平成5年以降上昇・低下を繰り返しながら上昇傾向にある。

ただし、少年院入院者の教育程度については、あくまでも非行時点での最終学歴又は就学状況を示しており、少年院送致された際の年齢に大きく左右されることや、少年院出院後に、更に上の学校に進学する場合もあり得ることに留意する必要がある。

7-4-3-2図 少年院入院者 教育程度別構成比の推移(男女別)
7-4-3-2図 少年院入院者 教育程度別構成比の推移(男女別)
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7-4-3-3図は、少年院入院者の就学・就労状況別構成比の推移(最近30年間)を男女別に見たものである。男子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降18年まで及び21年から23年まで「無職」、19年、20年及び24年から令和4年まで「有職」であり、最も低かったのは、平成5年以降令和2年まで「学生・生徒」、3年は「無職」であったが、4年は「無職」と「学生・生徒」が同じ構成比であった。「無職」の構成比は低下傾向にあり、平成24年には「無職」(33.6%)、「有職」(35.2%)及び「学生・生徒」(31.2%)がほぼ同じ構成比になった。同年以降は「有職」の構成比が最も高いまま推移し、令和4年は44.9%であった。女子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降24年まで及び26年から令和4年まで「無職」、平成25年は「無職」と「学生・生徒」が同じ構成比であり、最も低かったのは、5年及び6年は「学生・生徒」、7年以降令和4年まで「有職」であった。「無職」の構成比は、平成8年(65.2%)をピークに低下傾向にあり、令和4年は39.5%であった。

7-4-3-3図 少年院入院者 就学・就労状況別構成比の推移(男女別)
7-4-3-3図 少年院入院者 就学・就労状況別構成比の推移(男女別)
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7-4-3-4図は、少年院入院者の保護者状況別構成比の推移(最近30年間)を男女別に見たものである。男子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降20年まで「実父母」、21年から令和4年まで「実母」であり、最も低かったのは、平成5年以降令和4年まで「保護者なし」であった。「実父母」の構成比は、平成9年の54.0%をピークに低下傾向にあり、令和4年は34.1%であった。女子では、構成比が最も高かったのは、平成5年以降14年まで「実父母」、15年から令和4年まで「実母」であり、最も低かったのは、平成5年以降令和4年まで「保護者なし」であった。「実父母」の構成比は、平成5年及び8年の47.0%をピークに低下傾向にあり、令和4年は23.3%であった。

7-4-3-4図 少年院入院者 保護者状況別構成比の推移(男女別)
7-4-3-4図 少年院入院者 保護者状況別構成比の推移(男女別)
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