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令和5年版 犯罪白書 第7編/第4章

第4章 昨今の少年非行の動向等

第3編では、各種統計資料等に基づき、少年非行の動向、非行少年の処遇及び少年の刑事手続について、全体像を示しつつ、主として刑法犯と特別法犯といった大まかな分類についての推移や令和4年の状況を見てきたところであるが、少年非行の動向を罪名ごとに見てみると、全体の検挙人員の増減推移とは異なる動きをする罪名も多く、実際に、平成期以降を見ても、少年による刑法犯及び特別法犯の検挙人員は、一時的な増加はありつつも、全体としては減少傾向にある一方、個別の罪名では、法施行以降最多や戦後最多の検挙人員を記録し、その中には現在も高止まりや増加傾向が続いている罪名もある(本編第2章2項参照)。そこで、この章では、昨今の少年非行の動向等をよりきめ細かく見るため、各種統計資料等に基づき、罪名ごとの推移や少年の状況等について調査した検挙、裁判、少年矯正(少年院・少年鑑別所)及び保護観察の各段階における最近30年間の少年非行の動向等について概観する。