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令和5年版 犯罪白書 第2編/第3章/第4節

第4節 上訴審

令和4年における通常第一審の終局裁判に対する上訴率(公訴棄却の決定、正式裁判請求の取下げ及び移送等による終局を除く終局処理人員に対する上訴(控訴及び跳躍上告)人員の比率)は、地方裁判所の裁判については11.5%、簡易裁判所の裁判については8.7%であった。同年の高等裁判所における控訴事件の終局処理人員を受理区分別に見ると、被告人側のみの控訴申立てによるものが4,756人(98.7%)、検察官のみの控訴申立てによるものが48人(1.0%)、双方からの控訴申立てによるものが14人(0.3%)、破棄差戻し・移送等によるものが2人(0.0%)であった(司法統計年報による。)。

令和4年における高等裁判所の控訴審としての終局処理人員を罪名別に見るとともに、これを裁判内容別に見ると、2-3-4-1表のとおりである。高等裁判所の控訴審としての終局処理人員は、平成25年以降、5,700人台から6,100人台で推移していたが、令和2年及び3年に5,300人台に減少し、4年は4,820人(前年比511人減)であった(司法統計年報による。)。

破棄人員411人について破棄理由を見ると、判決後の情状によるものが282人と最も多く、次いで、事実誤認(50人)、量刑不当(36人)の順であった(二つ以上の破棄理由がある場合は、それぞれに計上している。司法統計年報による。)。また、第一審の有罪判決が覆されて無罪となった者は6人であり(司法統計年報による。)、第一審の無罪判決が覆されて有罪となった者は、検察官が無罪判決を不服として控訴した19人のうち9人であった(検察統計年報による。)。

第一審が裁判員裁判の控訴事件について見ると、令和4年の終局処理人員は297人(前年比21.2%減)であり、そのうち控訴棄却が252人と最も多く、控訴取下げが23人、公訴棄却が2人であった。破棄人員は20人であり、破棄のうち自判が17人(自判内容は、有罪が16人、無罪が1人)、差戻し・移送が3人であった(司法統計年報による。)。

2-3-4-1表 控訴審における終局処理人員(罪名別、裁判内容別)
2-3-4-1表 控訴審における終局処理人員(罪名別、裁判内容別)
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令和4年に言い渡された控訴審判決に対する上告率(控訴棄却の決定、控訴の取下げ、公訴棄却の決定及び移送・回付による終局を除く終局処理人員に対する上告人員の比率)は、44.6%であった。最高裁判所の上告事件の終局処理人員(第一審が高等裁判所であるものがある場合には、これを含む。)は、平成25年以降、1,800人台から2,100人台で推移していたが、令和4年は1,685人(前年比9.0%減)であり、その内訳は、上告棄却が1,407人(83.5%)、上告取下げが266人(15.8%)と続く。破棄については、6人(自判が2人、差戻し・移送が4人)であった(司法統計年報による。)。

第一審が裁判員裁判の上告事件について見ると、令和4年の終局処理人員は158人で、その内訳は、上告棄却が140人、上告取下げが17人、破棄が1人(差戻し・移送)であった(司法統計年報による。)。