今回の特別調査に使用した調査票は、法務総合研究所が、平成2年、10年、17年及び23年に非行少年及び若年犯罪者を対象に実施した調査の質問項目をベースに、居住状況や就労状況等の質問事項を新たに追加した合計39の質問から成る自記式の質問紙(「生活意識と価値観に関する調査」)である。調査は、調査対象者の協力意思を確認後、無記名で実施し、別途、調査対象者の罪名・非行名、刑事施設への入所回数・保護処分歴等の基本的情報を前記各施設の職員の回答により確認した。
本章第2節では、年齢層の違いによる比較をするため、調査対象者を年少少年、中間少年、年長少年、20~29歳、30~39歳、40~49歳、50~64歳及び65歳以上の年齢層に分けて比較を行った。本章第3節では、犯罪・非行類型の違いによる比較をするため、法務総合研究所において類型化した重大事犯類型、粗暴犯類型、窃盗事犯類型、詐欺事犯類型、性犯類型、薬物事犯類型及び交通事犯類型で比較を行った(8-1-1表参照)。本章第4節では、犯罪・非行の進度の違いによる比較をするため、初入者・再入者別及び保護処分歴の有無別で比較を行った。本章第5節では、調査対象者や質問項目等に相違があるため、全ての項目についてではないものの、前記のこれまでに実施した調査の結果と今回の調査の結果の比較を行った。