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令和4年版 犯罪白書 第8編/第2章/5

5 就労状況の変化

8-2-9図は、新卒者の就職率の推移(平成元年以降。ただし、大学新卒者については、調査が実施された9年以降)を教育程度別に見たものである。中学新卒者は、16年以降、それまでの低下傾向から上昇に転じたが、リーマンショック後の21年に低下に転じ、その後、23年から再び上昇傾向を示している(令和3年は95.4%)。高校新卒者は、平成14年の94.8%を底として高水準を維持しており、25年以降は99%台で推移している(令和3年は99.6%)。大学新卒者は、リーマンショック後の平成21年に低下に転じ、その後、24年から再び上昇し、27年以降は90%台後半で推移している(令和3年は96.0%)。

8-2-9図 就職率の推移(教育程度別)
8-2-9図 就職率の推移(教育程度別)
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8-2-10図は、新卒者の就職後1年間の離職率の推移(平成元年以降)を教育程度別に見たものである。中学新卒者は、28年まで40%以上で推移していたが、29年以降は30%台で推移し、令和2年は31.0%であった。高校新卒者は、おおむね10%台後半から20%台で推移しているが、平成26年以降は低下し続け、令和2年は15.0%であった。大学新卒者は、10%台を下回った平成3年から5年までを除き、おおむね10%台前半で推移し、令和2年は10.6%であった。

8-2-10図 就職後1年間の離職率の推移(教育程度別)
8-2-10図 就職後1年間の離職率の推移(教育程度別)
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8-2-11図は、完全失業率(労働力人口(15歳以上の人口のうち、就業者と完全失業者(仕事をしておらず、仕事があればすぐ就くことができる者で、調査時に仕事を探す活動等をしていた者)の合計)に占める完全失業者の比率)の推移(平成元年以降)を年齢層別に見たものである。全年齢層において、15年・16年以降、低下傾向を示し、リーマンショック後の21年・22年に上昇し、その後、再び低下傾向にあったが、令和2年に上昇し、3年はほぼ横ばいであった。年齢層別に見ると、15~24歳の者が一貫して最も高く、平成11年以降は、次いで、25~34歳の者が高かった。

8-2-11図 完全失業率の推移(年齢層別)
8-2-11図 完全失業率の推移(年齢層別)
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8-2-12図は、内閣府が実施した国民生活に関する世論調査(特に断らない限り、以下この章において「内閣府の世論調査」という。)における「働く目的」について、調査年別(平成13年、23年及び令和3年)・年齢層別に見たものである。調査年別に見ると、全ての調査年において構成比が最も高いのは、「お金を得るために働く」であるところ、平成13年及び23年では5割弱であったが、令和3年は60%を超えた。同年について、年齢層別に見ると、全年齢層の者で、「お金を得るために働く」の構成比が最も高かったが、60歳未満の各年齢層の者では7割台であったのに対し、60歳代の者では約6割、70歳以上の者では約35%であった。他方、同年における「生きがいをみつけるために働く」の構成比は、30歳未満の者を除き、年齢層が上がるほど上昇し、70歳以上の者では3割弱に達した。

8-2-12図 働く目的(年齢層別)
8-2-12図 働く目的(年齢層別)
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