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令和4年版 犯罪白書 第7編/第3章/第3節/5

5 来日外国人犯罪

外国人新規入国者数は、平成25年以降増加していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、令和2年2月に、入管法に基づく水際対策が開始され、さらに、同年4月に水際対策が強化されたことなどにより、大幅な減少に転じ、それに伴い、2年の在留外国人の年末人員も、前年から減少した(第4編第9章第1節1項参照)。7-3-3-7図は、来日外国人による刑法犯の検挙人員の推移(平成27年以降)について、在留資格別、正規滞在・不法残留の別に見るとともに、正規滞在者指数(同年末現在の正規滞在者数を100とした場合における各年末の正規滞在者数の指数)及び不法残留者指数(28年1月1日現在の不法残留者数を100とした場合における各翌年1月1日現在の不法残留者数の指数)と対比して見たものである。正規滞在者指数及び不法残留者指数は共に、令和元年までは前年から増加し、2年及び3年に減少した(2年の技能実習の不法残留を除く。)。

刑法犯の検挙人員について見ると、技能実習は、2年に正規滞在、不法残留とも前年から大きく増加し(それぞれ前年比51.9%増、同45.1%増)、3年は不法残留につき前年から22.6%増加した。短期滞在は、正規滞在につき、2年、3年とも前年から大きく減少した(それぞれ前年比47.7%減、同51.2%減)のに対し、不法残留については2年に大きく増加し、前年の2倍となった。留学は、正規滞在につき、2年、3年とも前年から減少したが、不法残留については、2年に前年から減少した後、3年は1.2%増加した。

なお、各年末の正規滞在者数(指数)や各翌年1月1日現在の不法残留者数(指数)と、1年間に検挙された延べ人数である検挙人員を一概に比較することは困難であることに留意を要する。

7-3-3-7図 来日外国人による刑法犯 検挙人員等の推移(在留資格別、正規滞在・不法残留別)
7-3-3-7図 来日外国人による刑法犯 検挙人員等の推移(在留資格別、正規滞在・不法残留別)
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7-3-3-8図は、正規滞在の来日外国人による刑法犯検挙人員の推移(平成27年以降)を在留資格別・罪種別に正規在留者指数と対比して見たものである。令和2年は、技能実習、短期滞在、留学、日本人の配偶者等及び定住者の正規滞在者指数がいずれも元年から減少したところ、刑法犯の検挙人員は、技能実習以外は減少した。3年も、2年に続き、前記各正規滞在者指数が前年から減少したところ、刑法犯の検挙人員は、定住者以外は減少した。刑法犯の犯罪類型別の構成比を見ると、技能実習については、窃盗犯の構成比が減少傾向にあったところ、2年は前年から6.7pt、3年は前年から11.3ptそれぞれ低下した。留学についても、窃盗犯の構成比が減少傾向にあったが、3年は前年から3.4pt上昇した。短期滞在については、窃盗犯の構成比が3年に前年から15.2pt低下した。

なお、各年末の正規滞在者数(指数)と、1年間に検挙された延べ人数である検挙人員を一概に比較することは困難であることに留意を要する。

7-3-3-8図 正規滞在の来日外国人による刑法犯 検挙人員等の推移(在留資格別、罪種別)
7-3-3-8図 正規滞在の来日外国人による刑法犯 検挙人員等の推移(在留資格別、罪種別)
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