この節では,社会内における薬物依存症の治療・支援に関係する機関・団体の取組について概観する。
「第五次薬物乱用防止五か年戦略」(平成30年8月薬物乱用対策推進会議策定)では,目標の一つに「薬物乱用者に対する適切な治療と効果的な社会復帰支援による再乱用防止」を掲げ,その中で,「刑事司法関係機関等における社会復帰に繋げる指導・支援の推進」に加えて,「薬物依存症者等への医療提供体制の強化」として,専門医療機関の充実等の取組を,「地域社会における本人・家族等への支援体制の充実」として,相談・支援窓口の周知と充実,自助グループ等民間団体支援の充実等の取組を進めることとしている。
7-5-4-1図は,厚生労働省が推進する依存症対策の全体像を示したものである。