外国人による刑法犯の検挙件数は,平成3年以降増加傾向にあり,17年に4万3,622件を記録したが,18年から減少に転じ,29年には一時的に増加したものの,30年から再び減少し,令和元年は1万4,789件(前年比4.9%減)であった。また,外国人による刑法犯の検挙人員は,平成11年から増加し,17年に1万4,786人を記録した後,18年から減少し,25年から増減を繰り返した後,再び減少傾向となり,令和元年は9,603人(同4.6%減)であった(4-8-2-1図CD-ROM参照)。元年における刑法犯検挙人員総数(19万2,607人)に占める外国人の比率は5.0%であった(警察庁の統計による。)。
4-8-2-1図は,外国人による刑法犯の検挙件数及び検挙人員の推移(平成元年以降)を,来日外国人とその他の外国人の別に見たものである。来日外国人による刑法犯の検挙件数は,5年からその他の外国人を上回って,17年(3万3,037件)のピーク後に減少し続け,29年に一旦増加に転じたものの,30年から再び減少に転じ,令和元年は前年よりも425件減少し,9,148件(前年比4.4%減)であった。来日外国人による刑法犯の検挙人員は,平成16年(8,898人)をピークに24年まで減少傾向にあり,25年から増加傾向に転じたものの,30年から再び減少に転じ,令和元年は5,563人(同4.8%減)であった。
4-8-2-2図は,令和元年における来日外国人による刑法犯の検挙件数の罪名別構成比を見たものである。なお,強盗は0.7%(60件),殺人は0.5%(45件)であった(警察庁の統計による。)。
4-8-2-3図は,来日外国人による窃盗,強盗,傷害・暴行等について,検挙件数の推移(最近20年間)を見たものである。
なお,令和元年における来日外国人による窃盗及び傷害・暴行の検挙件数を国籍別に見ると,窃盗は,ベトナムが2,499件(検挙人員787人)と最も多く,次いで,中国1,052件(同724人),ブラジル320件(同122人)の順であった。傷害・暴行は,中国が297件(同323人)と最も多く,次いで,ブラジル119件(同130人),フィリピン104件(同128人)の順であった(警察庁の統計による。)。