3-2-4-1図は,少年院入院者の男女別の人員及び女子比の推移(昭和24年以降)を見たものである。入院者の人員は,最近20年間では,平成12年(6,052人)をピークに減少傾向が続いており,令和元年は1,727人(前年比18.1%減)であり,昭和24年以降最少であった。また,令和元年の女子比は,前年より0.6pt低下した。
3-2-4-2図は,少年院入院者の人員及び人口比の推移(最近20年間)を年齢層別に見たものである。
その人員は,年長少年(入院時に20歳に達している者を含む。以下(2)において同じ。)では,平成13年をピークとして,その後,おおむね減少傾向にあり,令和元年は前年(1,099人)よりも減少し,921人(前年比16.2%減)であった。中間少年では,年長少年と同様に平成13年をピークとして,その後,おおむね減少傾向にあり,令和元年は622人(同19.1%減)であった。年少少年(入院時に14歳未満の者を含む。以下(2)において同じ。)も,平成24年から毎年減少しており,令和元年は184人(同23.3%減)であった。元年の年齢層別構成比は,年長少年(53.3%)が最も高く,次いで,中間少年(36.0%),年少少年(10.7%)の順であった(CD-ROM参照)。
令和元年における年長少年,中間少年及び年少少年の人口比は,いずれも前年と比べ低下している。
なお,令和元年における14歳未満の少年院入院者は,11人(いずれも男子)であった(矯正統計年報による。)。
3-2-4-3図は,令和元年における少年院入院者の非行名別構成比を男女別に見るとともに,これを年齢層別に見たものである。男子の構成比を見ると,年少少年では傷害・暴行,窃盗の順に高く,中間少年及び年長少年では窃盗,傷害・暴行の順に高い。また,年齢層が上がるにつれて,強制性交等・強制わいせつの構成比が低くなり,詐欺の構成比が高くなっている。女子の構成比を見ると,総数では,窃盗,覚醒剤取締法違反,ぐ犯の順に高いが,年少少年では傷害・暴行,中間少年ではぐ犯,年長少年では窃盗が,それぞれ最も高く,年齢層が上がるにつれて,傷害・暴行の構成比が低くなり,覚醒剤取締法違反の構成比が高くなっている。また,女子は,男子と比べ,覚醒剤取締法違反及びぐ犯の構成比が顕著に高い(女子の少年院入院者の特徴については,第4編第6章第2節2項(2)参照)。
3-2-4-4図及び3-2-4-5図は,令和元年における少年院入院者の教育程度別構成比及び就学・就労状況別構成比を,いずれも男女別に見たものである。
3-2-4-6図は,令和元年における少年院入院者の不良集団関係別構成比を男女別に見たものである。
3-2-4-7図は,令和元年における少年院入院者の保護者状況別構成比を男女別に見たものである。
3-2-4-8図は,令和元年における少年院入院者の保護者等からの被虐待経験別構成比を男女別に見たものである。ただし,ここでいう被虐待経験の有無・内容は,入院段階における少年院入院者自身の申告等により把握することのできたものに限られている点に留意する必要がある。