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令和元年版 犯罪白書 第5編/第2章/第1節/2
2 刑法犯により検挙された成人の有前科者

刑法犯により検挙された成人のうち,有前科者(道路交通法違反を除く犯罪の前科を有する者をいう。以下この項において同じ。)の人員(前科数別)及び有前科者率(刑法犯の成人検挙人員に占める有前科者の人員の比率をいう。以下この項において同じ。)の推移(平成元年以降)は,5-2-1-2図のとおりである。平成期においては,有前科者の人員は,元年から7年まで増減を繰り返した後,8年(4万3,056人)を境に増加し続けていたが,18年(7万7,832人)をピークに減少している(30年は前年比4.1%減)。前科数別に見ると,有前科者人員のうち前科1犯の者の構成比は,元年31.3%,15年36.0%,30年39.2%であり,前科5犯以上の者は,元年30.6%,15年25.8%,30年21.8%であった。また,有前科者のうち同一罪名の前科を有する者は,元年52.7%,15年48.1%,30年52.5%であった(CD-ROM参照)。

なお,暴力団構成員等(暴力団構成員及び準構成員その他の周辺者をいう。)について,刑法犯の成人検挙人員の有前科者率を見ると,平成元年66.0%,15年65.8%,30年72.1%といずれも相当高い(警察庁の統計による。)。なお,暴力団関係者・非関係者別に見た入所受刑者の入所度数別構成比については,4-3-2-12図参照。

5-2-1-2図 刑法犯 成人検挙人員中の有前科者人員(前科数別)・有前科者率等の推移
5-2-1-2図 刑法犯 成人検挙人員中の有前科者人員(前科数別)・有前科者率等の推移
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5-2-1-3図は,平成30年における刑法犯の成人検挙人員の前科の有無別構成比を罪名別に見たものである。刑法犯全体と比べて,恐喝,強盗及び詐欺の有前科者率が特に高く,同一罪名の前科を有する者の比率は,窃盗及び恐喝において高い。なお,刑法犯全体で見ると,有前科者率は,元年26.6%,15年28.5%,30年28.4%であり,同一罪名有前科者率は,元年14.0%,15年13.7%,30年14.9%であった。

5-2-1-3図 刑法犯 成人検挙人員の前科の有無別構成比(罪名別)
5-2-1-3図 刑法犯 成人検挙人員の前科の有無別構成比(罪名別)
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