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令和元年版 犯罪白書 第4編/第2章/第1節/3

3 危険ドラッグに係る犯罪

いわゆる危険ドラッグ(規制薬物(覚せい剤,大麻,麻薬・向精神薬,あへん及びけしがらをいう。以下この項において同じ。)又は指定薬物(医薬品医療機器等法2条15項に規定する指定薬物をいう。以下この項において同じ。)に化学構造を似せて作られ,これらと同様の薬理作用を有する物品をいい,規制薬物及び指定薬物を含有しない物品であることを標ぼうしながら規制薬物又は指定薬物を含有する物品を含む。以下この項において同じ。)に係る犯罪の検挙人員の推移(資料を入手し得た平成21年以降)を適用法令別に見ると,4-2-1-6表のとおりである(医薬品医療機器等法については,第1編第1章第2節2項(5)参照)。

危険ドラッグに係る犯罪の検挙人員は,平成24年に急増して以降増加を続け,27年には1,000人を超えたが,28年から減少に転じ,30年は前年より255人(39.2%)減少した。30年の指定薬物に係る医薬品医療機器等法違反の検挙人員は346人(前年比232人減)であるが,そのうち235人(同169人減)は指定薬物の単純所持・使用等の検挙人員(同法84条26号に規定される所持・使用・購入・譲受けに係る罪による検挙人員のうち,販売目的等の供給者側の検挙人員を除く。)であった(警察庁刑事局の資料による。)。

4-2-1-6表 危険ドラッグに係る犯罪の検挙人員の推移(適用法令別)
4-2-1-6表 危険ドラッグに係る犯罪の検挙人員の推移(適用法令別)
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平成30年における危険ドラッグ乱用者の検挙人員(危険ドラッグに係る犯罪の検挙人員のうち,危険ドラッグの販売等により検挙された供給者側の検挙人員を除いたものをいう。)は,368人であり,年齢層別では,40歳代(135人,36.7%)が最も多く,次いで,30歳代(109人,29.6%),50歳以上(67人,18.2%),20歳代(56人,15.2%), 20歳未満(1人,0.3%)の順であった(警察庁刑事局の資料による。)。