大麻取締法,麻薬取締法及びあへん法の各違反(この項において,それぞれ,大麻,麻薬・向精神薬及びあへんに係る麻薬特例法違反を含む。)の検挙人員(特別司法警察員が検挙した者を含む。)の推移(昭和50年以降)は,4-2-1-4図のとおりである(検察庁新規受理人員については,CD-ROM資料2-4参照。なお,大麻取締法については第1編第1章第2節2項(1),麻薬取締法については同項(3),あへん法については同項(4)をそれぞれ参照)。大麻取締法違反の検挙人員は,平成期において,1,000人台から3,000人台で増減を繰り返し,平成9年には1,175人まで減少するなどしたが,6年(2,103人)と21年(3,087人)をピークとする波が見られた後,26年から5年連続で増加している。29年(3,218人)には,昭和46年以降最多を記録し,平成30年は3,762人(前年比16.9%増)であった(CD-ROM参照)。
最近10年間における大麻取締法違反の年齢層別の検挙人員(警察が検挙した者に限る。)を見ると,20歳代及び30歳代で全検挙人員の約7~8割を占める状況が続いており,平成30年は,20歳代(1,521人),30歳代(1,101人)の順に多く,両年齢層で全検挙人員の73.3%を占めている(警察庁刑事局の資料による。)。
また,麻薬取締法及びあへん法の各違反の検挙人員は,緩やかな増減を繰り返しているが,平成元年以降,麻薬取締法違反の検挙人員の方が,あへん法違反の検挙人員より一貫して多い。30年における検挙人員は,麻薬取締法違反が528人(前年比23人増),あへん法違反が2人(同10人減)であった(CD-ROM参照)。
毒劇法違反の検挙人員の推移(昭和50年以降)は,4-2-1-5図のとおりである(検察庁新規受理人員については,CD-ROM資料2-4参照)。毒劇法違反の検挙人員は,50年代後半は3万人台で推移し,60年代以降も毎年2万人を超える状況が続いていたが,平成期に入り,平成3年から9年にかけて大きく減少した。その後も減少傾向が続き,30年は226人(前年比3.8%減)であった(CD-ROM参照)。