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平成29年版 犯罪白書 第7編/第2章/第1節

第2章 更生を支援する地域社会の理解と協力
第1節 国民の意識の現状

再犯防止推進法は,国民の理解と協力を得て,犯罪や非行をした者が再び社会を構成する一員となるよう支援することを再犯防止施策の基本理念として掲げている。国民の理解を得るための取組としては,「社会を明るくする運動」を始めとする様々な広報・啓発活動等が行われてきた(本章第2節3項参照)。しかし,犯罪に関係のない日常を送っている多くの国民の中には,犯罪や非行をした者の立ち直りへの支援の必要性について理解し,これに協力することへの心理的なハードルがある者も少なくないと思われるし,そもそも犯罪や非行をした者の立ち直りについて,国民がどのような意識を持っているのか,その実情は明らかでない。そこで,この節では,平成25年に内閣府が実施した「再犯防止対策に関する特別世論調査」(以下この節において「本調査」という。)の結果に基づき,国民の意識の現状について分析する。