暴力団構成員及び準構成員等(暴力団構成員以外の暴力団と関係を有する者であって,暴力団の威力を背景に暴力的不法行為等を行うおそれがあるもの,又は暴力団若しくは暴力団構成員に対し資金,武器等の供給を行うなど暴力団の維持若しくは運営に協力し,若しくは関与するものをいう。)の人員の推移(最近10年間)は,4-3-2-1表のとおりである。平成28年は19年と比べると,暴力団構成員及び準構成員等の人員は,いずれも,2分の1以下になっている。
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号。以下「暴力団対策法」という。)により,平成28年4月に神戸山口組が新たに指定暴力団として指定され,指定暴力団は22団体となった。六代目山口組,神戸山口組,住吉会及び稲川会の主要4団体に所属する暴力団構成員は,28年末現在,約1万3,300人(前年末比約1,400人減)であり,全暴力団構成員の約7割を占めている(警察庁刑事局の資料による。)。
平成28年に暴力団対策法に基づき発出された中止命令は1,337件(前年比31件減),再発防止命令は33件(同3件減)であった(警察庁刑事局の資料による。)。
また,平成23年までに全都道府県で暴力団排除条例が制定・施行され,様々な分野で暴力団排除の取組が推進・強化された。さらに,24年8月,暴力団対策法の改正(平成24年法律第53号。25年1月30日全面施行)により,<1>暴力的要求行為等に対する規制の強化,<2>特定抗争指定暴力団等の指定や特定危険指定暴力団等の指定を含む市民生活に対する危険を防止するための規定の整備,<3>都道府県暴力追放運動推進センターによる暴力団事務所使用の差止請求制度の導入等がなされた。同法により,24年12月に1団体が特定危険指定暴力団等として指定され,28年12月までに4回にわたって指定の期限が延長されている(警察庁刑事局の資料による。)。