窃盗は,認知件数において刑法犯の7割を超える(1-1-1-3図参照)。その認知件数,検挙件数及び検挙率の推移(過去30年間)を見ると,1-1-2-1図のとおりであり,平成7年から13年まで,認知件数の増加と検挙率の低下が続いていたが,14年から検挙率が上昇に転じ,15年から認知件数が減少に転じた。28年の認知件数は,戦後最少の72万3,148件(前年比8万4,412件(10.5%)減)であった。また,同年の検挙率は,前年より0.9pt上昇し,28.9%であった(1-1-1-1図CD-ROM参照)。
平成28年における窃盗の認知件数の手口別構成比は,1-1-2-2図のとおりであり,非侵入窃盗が過半数を占めている。手口としては,自転車盗,万引き,車上・部品ねらいの順に多い(手口別の認知件数については,CD-ROM参照)。
侵入窃盗,乗り物盗及び非侵入窃盗の別に認知件数の推移(最近20年間)を見ると,1-1-2-3図<1>のとおりであり,各認知件数は,平成13年又は14年をピークに減少している。1-1-2-3図<2>は,認知件数の推移(最近20年間)を手口別で見たものであり,自動販売機ねらいは11年(認知件数約22万件,同年の窃盗総数に占める構成比11.6%)をピークに,自転車盗は13年(認知件数約52万件,同年の窃盗総数に占める構成比22.3%)をピークに,車上・部品ねらいは14年(認知件数約57万件,同年の窃盗総数に占める構成比24.1%)をピークに,それぞれ大きく減少している。万引きは,16年(認知件数約16万件,同年の窃盗総数に占める構成比8.0%)以降,おおむね横ばいで推移していたが,近年減少傾向にある(1-1-2-2図CD-ROM参照)。
平成28年における窃盗の検挙件数の手口別構成比は,1-1-2-4図のとおりであり,非侵入窃盗が68.0%を占めている。手口としては,万引き,車上・部品ねらい,空き巣,自転車盗の順に多い(手口別の検挙件数については,CD-ROM参照)。