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平成26年版 犯罪白書 第6編/第5章/第2節/2

2 社会的孤立型

社会的孤立型に該当する者に対しては,他人とのコミュニケーション能力に乏しい者に対するカウンセリング等の心理面や医療面での支援のほか,地域社会において本人を取り巻くサポート体制を再構築し,地域社会内に再統合していく方策が必要であると考えられる。また,男子の万引き事犯者のうち,交流のある近親者もいない単身居住者が,同居人のいる者や交流のある近親者のいる者と比較して,窃盗再犯率が高いことを考慮すると,近親者がいる者については,疎遠になっている近親者との関係の改善修復ができるような支援を働き掛けることが重要である。さらに,本人が関わりを持っている場所が複数あることが再犯防止につながると考えられるため,本人が帰属する集団として職場や地域社会内での本人の受入れ先等を確保し,職場における人間関係の構築への支援をするとともに,地域社会内においても,自治会活動や地域の行事等の場を通じて孤立させないよう配慮することが有効であると考えられる。