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平成25年版 犯罪白書 第7編/第3章/第1節/2

2 外国人受刑者全体

この項においては,調査対象者全体(671人)の特性を分析する。

(1)属性等

ア 国籍等

調査対象者の国籍等の構成比を男女別に見ると,7-3-1-2-1図のとおりである。男女共に,中国の占める比率が最も高い。男子は,女子と比べてブラジル及びイランの比率が高く,女子は,男子と比べて韓国・朝鮮及びフィリピンの比率が高い(なお,F指標入所受刑者の国籍等別構成比は,7-2-2-2-16図参照)。


7-3-1-2-1図 国籍等別構成比(男女別)
7-3-1-2-1図 国籍等別構成比(男女別)
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イ 年齢

7-3-1-2-2図は,調査対象者の年齢層別構成比を,日本人受刑者との対比で見たものと男女別に見たものである。調査対象者は,日本人受刑者と比べて20歳代の比率が高く50歳以上の比率はかなり低い。また,調査対象者について,男女別に見ると,男子は20歳代の比率が女子より明らかに高く,女子は40歳代以降の全年齢層の比率が男子より高い。


7-3-1-2-2図 年齢層別構成比(日本人受刑者との対比・男女別)
7-3-1-2-2図 年齢層別構成比(日本人受刑者との対比・男女別)
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ウ 在留資格等

以下本節においては,調査対象者の在留資格等のうち主なものを,必要に応じ,次のような類型に分けて分析する。

居住資格:永住者,定住者,日本人の配偶者等,永住者の配偶者等

就労資格:芸術,投資・経営,技術,人文知識・国際業務,技能,技能実習

非就労資格:留学(就学を含む。以下この節において同じ。),研修,家族滞在,短期滞在

不法滞在:不法残留,不法入国

また,就労資格と非就労資格を合わせて活動資格とし,特定活動は,必要に応じ,これらと別個に取り扱う。


(ア)新規入国時の在留資格等

7-3-1-2-3図は,調査対象者について,本件犯行に先立つ新規入国時の在留資格等を見るとともに,その男女別構成比を見たものである。短期滞在が全体の約3分の1を占めて最も多く,次いで,定住者,不法入国,留学の順である。男女別に見ると,男子は,女子と比べ,留学,定住者の比率が高く,日本人の配偶者等の比率が低い。


7-3-1-2-3図 新規入国時の在留資格等
7-3-1-2-3図 新規入国時の在留資格等
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(イ)主たる犯行時の在留資格等

7-3-1-2-4図は,調査対象者の主たる犯行時(主たる犯行の犯行時点をいう。以下この節において同じ。)の在留資格等を見るとともに,その男女別構成比を見たものである。定住者が最も多く,次いで,不法残留,不法入国,永住者と短期滞在の順である。居住資格が45.0%と半数近くを占めており,それよりは少ないものの,不法滞在の者が約3分の1を占めている。男女別に見ると,男子は,女子と比べて留学及び不法残留の比率が高く,女子は,男子と比べて永住者及び日本人の配偶者等の比率が高い。


7-3-1-2-4図 主たる犯行時の在留資格等
7-3-1-2-4図 主たる犯行時の在留資格等
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調査対象者の主たる犯行時の在留資格等別構成比を,国籍等(人員の多い順から5か国等)別に見ると,7-3-1-2-5図のとおりである。ブラジル及びベトナムは他の国籍等と比べて定住者の比率が高く,中国は留学の比率が高く,韓国・朝鮮及びイランは不法入国の比率が高い。


7-3-1-2-5図 主たる犯行時の在留資格等別構成比(主な国籍等別)
7-3-1-2-5図 主たる犯行時の在留資格等別構成比(主な国籍等別)
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これら以外の国籍等の者に関する明らかな特徴としては,ヨーロッパ(計46人)及び北アメリカ(計30人)の者については,短期滞在がそれぞれ31人(67.4%),21人(70.0%)と大部分を占めていることが挙げられる。

調査対象者のうち,主たる犯行時に不法残留であった者115人について,新規入国時の在留資格等別構成比を見ると,7-3-1-2-6図のとおりである。


7-3-1-2-6図 不法残留の者の新規入国時の在留資格等別構成比
7-3-1-2-6図 不法残留の者の新規入国時の在留資格等別構成比
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短期滞在及び留学(各29.6%)が最も高く,次いで,定住者(16.5%),日本人の配偶者等及び研修(各7.0%)の順であった。

また,調査対象者の中では,新規入国時に留学及び研修の在留資格であった者に,主たる犯行時に不法残留となった比率が高く,新規入国時に留学であった79人中34人(43.0%),新規入国時に研修であった11人中8人(72.7%)が不法残留し,犯行に至っている。もっとも,これは受刑者である調査対象者の中での内訳にすぎないため,留学又は研修の在留資格で新規入国し,それぞれの資格で我が国に在留する者一般の中で不法残留に陥り,更なる犯罪に及ぶ者が多いということを意味しない。

(2)本件犯行内容等

ア 罪名

7-3-1-2-7図は,調査対象者の主たる罪名等別構成比を見るとともに,これを在留資格等(主たる犯行時のもの。特に断らない限り,以下この節において同じ。)別に見たものである。調査対象者全体では,日本人受刑者よりも強盗及び薬物犯の比率が高く,粗暴犯及び交通犯の比率が低いことがうかがえる。一方,居住資格の者の罪名別構成比については,日本人受刑者と比べて強盗の比率が高く,その他財産犯の比率が低いことを除いて,日本人受刑者とおおむね似たような傾向にあることがうかがわれる。また,短期滞在の薬物犯の比率は,8割近くで,他の在留資格等と比べて著しく高い。他方,留学及び不法残留の者は,窃盗の比率が他の在留資格等より高い。


7-3-1-2-7図 主たる罪名等別構成比(主たる犯行時の在留資格等別)
7-3-1-2-7図 主たる罪名等別構成比(主たる犯行時の在留資格等別)
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イ 刑期

7-3-1-2-8図は,調査対象者の刑期別構成比を日本人受刑者との対比で見たものである。調査対象者は,日本人受刑者と比べ,3年を超える全ての刑期区分の比率が高く,刑期が長い者の比率が高い。


7-3-1-2-8図 刑期別構成比(日本人受刑者との対比)
7-3-1-2-8図 刑期別構成比(日本人受刑者との対比)
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ウ 犯行場所

7-3-1-2-9図は,主たる犯行の犯行場所の都道府県別構成比を見たものであり,7-3-1-2-10表は,これを主な在留資格等(都道府県別構成比が10.0%以上の上位のものに限る。)について見たものである。全体では,千葉が最も多く,調査対象者の約2割を占めており,次いで,東京,大阪,愛知,神奈川の順である。都市部等,人口の多い地域に集中しており,上位の都道府県では,千葉の比率が特に高いことを除いては,在留外国人の都道府県別構成比(7-2-1-1-4図参照)と大きな違いはない。千葉の比率の高さについては,これに該当する132人中,主たる罪名が薬物犯の者が94人(71.2%)を占め,そのうち86人(91.5%)が薬物密輸入事犯であることから,空路による薬物密輸入事犯が多いことによるものと思われる。在留資格等別に見ると,不法残留で愛知が最も多いほかは,おおむね東京,千葉,神奈川の関東都市部及び大阪が上位を占めている。


7-3-1-2-9図 主たる犯行の犯行場所都道府県別構成比
7-3-1-2-9図 主たる犯行の犯行場所都道府県別構成比
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7-3-1-2-10表 主たる犯行の犯行場所が多い都道府県(在留資格等別)
7-3-1-2-10表 主たる犯行の犯行場所が多い都道府県(在留資格等別)
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エ 財産犯被害総額

7-3-1-2-11図は,本件犯行に財産犯が含まれる者の財産犯被害総額別構成比を在留資格等別に見たものである。居住資格の者は,4割以上が10万円未満と,他の在留資格等の者と比べて少額にとどまる傾向にある。留学,不法残留及び不法入国の者は,100万円以上がいずれも6割〜7割を超え,他の在留資格等の者と比べ,被害総額が大きい者の比率が高い傾向にある。また,被害総額が1,000万円以上に限って見ると,短期滞在の者では5割近くを占め,他の在留資格等と比べて高い。


7-3-1-2-11図 財産犯被害総額別構成比(在留資格等別)
7-3-1-2-11図 財産犯被害総額別構成比(在留資格等別)
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オ 共犯関係

7-3-1-2-12図は,主たる犯行における共犯の有無別構成比を見るとともに,これを主な罪名別に見たものである。調査対象者全体では,共犯がいる者の比率(以下この節において「共犯率」という。)は5割を超えている。平成23年における窃盗,強盗及び傷害の検挙事件全体の共犯率に照らすと,単純に比較はできないとはいえ,調査対象者の共犯率は,特に窃盗及び強盗については,相当高いことがうかがわれる。また,窃盗及び強盗事犯で共犯がいる者について,共犯者の内訳を見ると,同国人のみの比率が最も高い。


7-3-1-2-12図 主たる犯行の共犯の有無別構成比(主な罪名別)
7-3-1-2-12図 主たる犯行の共犯の有無別構成比(主な罪名別)
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次に,調査対象者のうち,主たる犯行に共犯者がいる376人について,共犯者間での立場別構成比を見ると,7-3-1-2-13図のとおりである。


7-3-1-2-13図 共犯者間の立場別構成比
7-3-1-2-13図 共犯者間の立場別構成比
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カ 本件犯行時の就労状況

調査対象者のうち,我が国に中長期間滞在する居住資格の者(入所時年齢が65歳未満の者に限る。)296人について,犯罪や再犯リスク要因と一般的に考えられる本件犯行時の就労状況別構成比を財産犯・非財産犯の別に見ると,7-3-1-2-14図のとおりである。財産犯は,無職者の比率が約3分の2を占め,非財産犯の者よりもかなり高い。日本人受刑者と同様に,居住資格の外国人にとって,無職であることが財産犯のリスク要因であることがうかがわれる。さらに,居住資格の調査対象者で有職者のうち,主たる罪名が窃盗又は強盗であった39人について,本件犯行時の主な収入源を見ると,正業収入が最も多かったものの,22人(56.4%)にとどまり,残りは,犯罪・違法行為による収益,被扶養・援助による収入(それぞれ7人(17.9%),4人(10.3%))等であり,有職者であっても安定した就業状況にあったとは言えない者が相当数いる実態がうかがわれる。


7-3-1-2-14図 居住資格の者の就労状況別構成比(財産犯・非財産犯別)
7-3-1-2-14図 居住資格の者の就労状況別構成比(財産犯・非財産犯別)
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キ 薬物犯の態様

7-3-1-2-15図は,調査対象者のうち,主たる罪名が薬物犯の229人について,その態様別構成比を見るとともに,これを主な在留資格等について見たものである。薬物犯全体では,薬物密輸入事犯がほぼ半数を占めていて最も多い。


7-3-1-2-15図 薬物犯態様別構成比(在留資格等別)
7-3-1-2-15図 薬物犯態様別構成比(在留資格等別)
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在留資格等別に見ると,短期滞在の者のほとんどが薬物密輸入事犯であり,その比率は,他の在留資格等の者と比べても顕著に高い。また,他の在留資格等の者と比べ,不法残留及び不法入国の者は,営利目的所持・譲渡等の比率がそれぞれ高く,居住資格の者は,これ以外の使用・所持・譲渡等事犯の比率が6割を超えて高い。

また,薬物密輸入事犯者のうち,判決において,組織的な犯行,犯罪組織による関与等,又はそれらがうかがわれるとされた者は,114人中97人と8割を超えており,薬物密輸入事犯の大半が組織犯罪の一環である実態が見て取れる。

(3)再犯状況

ここでは,調査対象者の再犯の状況や特色を明らかにするとともに,そのうち,我が国に滞在する中で再犯に及んだ者が多いと思われる居住資格の者を中心にその特性を見る。


ア 前科

7-3-1-2-16図は,調査対象者の前科の有無別構成比を見るとともに,これを主たる罪名で上位を占める窃盗,強盗及び覚せい剤取締法違反の者ごとに見たものである。前科のある者の比率は総数の半分弱である(なお,日本人受刑者と比較すると,外国人は,刑事処分後に退去強制になる者が相当数いることもあり,前科のある者の比率は総じて低いことがうかがわれる。)。強盗については,前科を有する者の比率は約4分の1と,他の罪名と比べて低い。窃盗で前科を有する者の比率は,約半分と調査対象者全体と差は見られないものの,同一罪名の前科を有する者の比率は他の罪名と比べて高い。


7-3-1-2-16図 前科の有無別構成比(主な罪名別)
7-3-1-2-16図 前科の有無別構成比(主な罪名別)
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さらに,調査対象者について懲役・禁錮以上の前科がある者の比率を見ると,総数で290人(43.2%)である。窃盗については213人中105人(49.3%)であり,覚せい剤取締法違反については195人中59人(30.3%)であった。

また,調査対象者のうち居住資格の者(302人)に限って見ると,前科を有する者が206人(68.2%)で,懲役・禁錮以上の前科を有する者が196人(64.9%)である(なお,不法滞在の者で前科がある者は215人中87人と4割程度である。)。さらに,居住資格の者の窃盗については,107人中89人(83.2%)が前科を有し,77人(72.0%)が同一罪名の前科を有しており,同一罪名による再犯傾向がうかがわれる。覚せい剤取締法違反については,67人中47人(70.1%)に前科があるが,薬物密輸入及び営利目的所持・譲渡等(計21人)を除いた使用・所持・譲渡等(46人)では,前科を有する者が45人(97.8%)で,そのうち28人が同一罪名の前科であった。

外国人犯罪者であっても,特に居住資格の者は,刑事処分を受けた後も国内にとどまって我が国で生活することが一定程度見込まれるところ(次項(5)参照),これらの結果からは,外国人犯罪者についても,再犯リスクや本人の問題性に応じて,早期に介入して再犯防止対策を講じる必要が示唆される。


イ 退去強制歴

調査対象者のうち,退去強制歴(主たる犯行日以前のものに限る。以下この節において同じ。)を有する者は41人であった。これらの者が退去強制後に本件犯行に先立ち,新規入国した際の在留資格等別構成比を見たのが7-3-1-2-17図である。不法入国が75.6%と最も高い。


7-3-1-2-17図 退去強制歴を有する者の新規入国時の在留資格等別構成比
7-3-1-2-17図 退去強制歴を有する者の新規入国時の在留資格等別構成比
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また,調査対象者のうち,前科を有する者304人中36人(うち居住資格の者は4人),懲役・禁錮以上の前科を有する者290人中36人(同4人),再入者107人中7人(居住資格の者はいない。)が退去強制歴を有する者であった。


ウ 再入者等

(ア)入所度数

7-3-1-2-18図は,調査対象者の入所度数別構成比を日本人受刑者との対比で見たものである。調査対象者は,日本人受刑者と比べて初入者の比率がかなり高く,再入者の比率がいずれの度数区分でも低い。


7-3-1-2-18図 入所度数別構成比(日本人受刑者との対比)
7-3-1-2-18図 入所度数別構成比(日本人受刑者との対比)
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(イ)在留資格等

調査対象者の主たる犯行時の在留資格等別構成比を初入者・再入者別に見ると,7-3-1-2-19図のとおりである。初入者と再入者では,在留資格等の構成に大きな差が認められる。再入者は,定住者が4割を超え,これに永住者等を加えた居住資格が7割近くを占め,残りは,ほぼ不法残留又は不法入国であり,就労資格,留学,短期滞在はいない。受刑した外国人は,多くの場合,退去強制事由に該当し,出所後,家族が我が国におり,定住しているなどの事情で在留特別許可とならない限り,本国に退去強制となり,原則として,長期間の上陸拒否の対象となる(本編第2章第1節1項(1)及び第2節2項(1)参照)ことによるものと考えられる。


7-3-1-2-19図 主たる犯行時の在留資格等別構成比(初入者・再入者別)
7-3-1-2-19図 主たる犯行時の在留資格等別構成比(初入者・再入者別)
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(ウ)罪名等

調査対象者について,主たる罪名等別構成比を初入者・再入者別に見ると,7-3-1-2-20図のとおりである。初入者では,薬物犯(35.6%)が最も多く,次いで,窃盗(28.0%)であるが,再入者は,窃盗がほぼ半数を占めている。


7-3-1-2-20図 主たる罪名等別構成比(初入者・再入者別)
7-3-1-2-20図 主たる罪名等別構成比(初入者・再入者別)
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なお,薬物犯の再入者28人中22人(78.6%)が,営利目的以外の使用・所持・譲渡等である。

再入者のうち,居住資格の者と不法滞在の者について,罪名等別構成比を見たのが7-3-1-2-21図である。居住資格の者は,窃盗の比率が約6割を占め,不法滞在の者と比べてかなり高い。


7-3-1-2-21図 再入者の罪名等別構成比(居住資格の者・不法滞在の者別)
7-3-1-2-21図 再入者の罪名等別構成比(居住資格の者・不法滞在の者別)
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(エ)教育程度

居住資格の者の教育程度別構成比を初入者・再入者別に見ると,7-3-1-2-22図のとおりである。調査対象者については,我が国でいう義務教育レベルの教育を修了しないまま最終学歴に至っている「中学校未修了」の者が初入者と再入者を合わせた全体で1割程度いることが特徴的である。特に,再入者は,初入者と比べて,「中学校未修了」,「中学校卒業」の比率が高く,反対に「高校卒業」の比率が低いなど,教育程度が低い。


7-3-1-2-22図 居住資格の者の教育程度別構成比(初入者・再入者別)
7-3-1-2-22図 居住資格の者の教育程度別構成比(初入者・再入者別)
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(オ)前刑時の帰住状況

7-3-1-2-23図は,調査対象者のうち居住資格の再入者について,前刑時の帰住先別構成比を日本人受刑者の再入者と対比して見たものである。居住資格の再入者は,日本人受刑者の再入者と比べ,親族のもとへ帰住した者の比率が高く,7割を超え,中でも配偶者のもとへ帰住した者の比率が高く,更生保護施設に帰住した者の比率はかなり低い。


7-3-1-2-23図 居住資格の再入者の前刑時の帰住先別構成比(日本人受刑者の再入者との対比)
7-3-1-2-23図 居住資格の再入者の前刑時の帰住先別構成比(日本人受刑者の再入者との対比)
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(カ)再犯期間

調査対象者のうち居住資格の再入者(なお,退去強制歴のある者はいない。)について,前刑出所からの再犯期間別構成比を,日本人受刑者の再入者と対比して見ると,7-3-1-2-24図のとおりである。居住資格の再入者は,日本人受刑者の再入者と比べ,1年未満の短期再犯の比率が低い一方で,「2年以上3年未満」の比率が高く,約4分の1を占める(来日外国人の再入者の再犯期間については,7-2-2-2-28図参照)。


7-3-1-2-24図 居住資格の再入者の再犯期間別構成比(日本人受刑者の再入者との対比)
7-3-1-2-24図 居住資格の再入者の再犯期間別構成比(日本人受刑者の再入者との対比)
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