7-4-2-5図は,家庭生活に対する満足度を経年で比較(非行少年及び一般青少年)するとともに非行少年・若年犯罪者別,保護処分歴別に見たものである。
経年比較で見ると,家庭生活に満足している者の割合は,一般青少年(平成21年86.8%)と同様に,非行少年(今回75.3%)でも上昇傾向にあるが,その水準は一般青少年よりも10pt以上低い水準で推移している。なお,非行少年の保護処分歴の別による違いは特に認められない。
一方,若年犯罪者では,家庭生活に満足している者の割合は58.3%と,非行少年全体より15pt以上低い。
家庭生活が「不満」とする者の中で,主要な理由を見ると,「家庭に収入が少ない」(非行少年47.0%,若年犯罪者59.0%),「家庭内に争いごとがある」(同32.5%,50.8%),「親が自分を理解してくれない」(同42.2%,49.2%),「親の愛情が足りない」(同27.7%,45.9%)などが多く,経済的不満,家族間葛藤,愛情欲求の不充足が家庭生活に対する不満の主要な要因であることがうかがえる。