前の項目 次の項目       目次 図表目次 年版選択


3 友人関係の満足度

7-4-2-3図は,友人関係の満足度(「満足」及び「やや満足」を合算した構成比。以下本節で同じ。)を経年で比較する(非行少年及び一般青少年)とともに,非行少年・若年犯罪者別,保護処分歴別に見たものである。


7-4-2-3図 友人関係の満足度
7-4-2-3図 友人関係の満足度

非行少年では,友人関係に満足している者の割合は77.7%で,漸増傾向にあるが,一般青少年の場合より約20pt低い。また,非行少年を保護処分歴別に見ると,少年院送致歴のある者の交友関係満足度(66.7%)は,非行少年全体より11pt低い。若年犯罪者では,友人関係に満足している者の割合は60.2%と,非行少年よりも更に低下している。

そこで,友人関係が「不満」(「不満」及び「やや不満」を合算した構成比。以下本節で同じ。)とする者の中で,主要な理由を見ると,「お互いに心を打ち明け合うことができない」(非行少年55.8%,若年犯罪者59.4%),「つき合っていても張り合いがなく自分が向上しない」(同36.5%,39.1%),「好きでもないのにつき合わなければならない」(同34.6%,26.6%)などの回答が多く,対人的信頼感が薄く,相互啓発し合うような建設的な関わりが少なく,表面的な交友関係にとどまる者が多いことがうかがえる。