7-2-3-4図は,少年院入院者及び若年入所受刑者について,それぞれ初入・再入別,年齢層別に,非行名・罪名別構成比の推移(平成8年以降)を見たものである。
少年院入院者について,平成22年の非行名別構成比を見ると,窃盗が最も高く,次いで,傷害・暴行,道路交通法違反の順である。8年以降の推移を見ると,覚せい剤取締法違反の構成比が低下する一方で,傷害・暴行の構成比がおおむね上昇している。なお,少年院入院者の非行名別構成比は,初入者と再入者の間で顕著な差異は認められない。
若年入所受刑者について,平成22年の罪名別構成比を見ると,25歳以上と未満を問わず,窃盗が最も高いものの,25歳未満では次いで強盗,覚せい剤取締法違反,傷害・暴行と詐欺(同数)の順となり,25歳以上では次いで覚せい剤取締法違反,詐欺,傷害・暴行の順となっている。8年以降の推移を見ると,覚せい剤取締法違反の構成比が低下傾向にある(25歳未満においてより顕著である。)一方で,詐欺の構成比が上昇している。
少年院入院者,若年入所受刑者のいずれにおいても,窃盗が最も高いものの,少年院入院者に比べ,25歳未満の若年入所受刑者,25歳以上の若年入所受刑者とその構成比は低くなり,逆に,覚せい剤取締法違反,詐欺の構成比が高くなるなど,罪名の多様化が見られる。