前の項目 次の項目       目次 図表目次 年版選択


2 経済犯罪

強制執行妨害競売等妨害(競売入札妨害及び談合)及び破産法(平成16年法律第75号。平成16年12月以前は,同法による廃止前の大正11年法律第71号)違反について,検察庁新規受理人員の推移(最近20年間)を見ると,1-3-2-4図のとおりである。競売等妨害による受理人員は,平成6年から9年にかけて急増し,それ以降高い水準にあったが,21年から大幅に減少し,22年は,138人(前年比28.5%減)であった。


1-3-2-4図 強制執行妨害等 検察庁新規受理人員の推移
1-3-2-4図 強制執行妨害等 検察庁新規受理人員の推移

強制執行妨害,競売入札妨害,談合及び破産法違反の起訴・不起訴の人員(最近5年間)は,1-3-2-5表のとおりである。


1-3-2-5表 強制執行妨害等 起訴・不起訴人員
1-3-2-5表 強制執行妨害等 起訴・不起訴人員

平成22年における起訴の内訳を見ると,強制執行妨害1人,競売入札妨害7人,談合5人及び破産法1人が略式命令請求であったほかは,公判請求であった(検察統計年報による。)。

なお,平成23年6月17日,刑法が一部改正され(平成23年法律第74号),強制執行妨害行為等の処罰対象が拡充されるとともに,法定刑の引き上げ等が行われた(同年7月14日施行)。

商法(平成17年法律第87号による改正前の明治32年法律第48号)・会社法(平成17年法律第86号。平成18年5月1日施行),独占禁止法及び金融商品取引法(昭和23年法律第25号。平成19年9月30日前の題名は「証券取引法」)の各違反の検察庁新規受理人員の推移(最近20年間)は,1-3-2-6図のとおりである。


1-3-2-6図 商法・会社法違反等 検察庁新規受理人員の推移
1-3-2-6図 商法・会社法違反等 検察庁新規受理人員の推移

平成22年度における証券取引等監視委員会による金融商品取引法違反の告発は,8件・15人(法人を含む。)であった。その内訳は,「インサイダー(内部者)取引」4件・5人,「虚偽有価証券届出書提出」1件・4人,「無届募集」1件・2人,「偽計」1件・3人,「相場操縦」1件・1人であった(証券取引等監視委員会の資料による。)。公正取引委員会による独占禁止法違反の告発はなかった(公正取引委員会の資料による。)。

商法・会社法,独占禁止法及び金融商品取引法(証券取引法)の各違反の起訴・不起訴の人員(最近5年間)は,1-3-2-7表のとおりである。


1-3-2-7表 商法・会社法違反等 起訴・不起訴人員
1-3-2-7表 商法・会社法違反等 起訴・不起訴人員

平成22年における起訴の内訳を見ると,会社法違反2人,金融商品取引法違反7人が略式命令請求であったほかは,公判請求であった(検察統計年報による。)。

出資法及び貸金業法(昭和58年法律第32号。平成19年12月19日前の題名は「貸金業の規制等に関する法律」(以下「貸金業規制法」という。))の各違反の検察庁新規受理人員の推移(最近20年間)は1-3-2-8図のとおりである。これらの違反による受理人員は,いずれも15年に急増し,その後,高水準で推移し,22年は,出資法違反が754人(前年比19.3%減)であり,貸金業法違反が303人(同1.7%増)であった。


1-3-2-8図 出資法違反等 検察庁新規受理人員の推移
1-3-2-8図 出資法違反等 検察庁新規受理人員の推移

これらの違反の起訴・不起訴の人員(最近5年間)は,1-3-2-9表のとおりである。


1-3-2-9表 出資法違反等 起訴・不起訴人員
1-3-2-9表 出資法違反等 起訴・不起訴人員

なお,平成18年法律第115号により,ヤミ金融対策として,貸金業法は,無登録営業に対する罰則の法定刑の上限が懲役5年から10年に引き上げられるなど罰則が強化される(平成19年1月20日施行)とともに,出資法は,業として行う年109.5%を上回る高金利の貸付けに対し,法定刑の上限を懲役10年とする罰則が新設され(同日施行),さらに,業として行う高金利の貸付けに対する罰則(法定刑の上限は懲役5年)の対象となる金利は,年29.2%を超える金利から年20%を超える金利に引き下げられた(平成22年6月18日施行)。