第6編 司法制度改革の推進
現在,司法が直面する最重要課題ともいえる司法制度改革は,刑事司法の分野においても,着々と進展している。これまでに,刑事裁判の充実・迅速化を図るための諸施策の導入等を内容とする刑事訴訟法等の一部を改正する法律(平成16年法律第62号。平成16年5月28日に公布。以下「刑訴法等改正法」という。)の一部と,あまねく全国において法による紛争の解決に必要な情報やサービスを受けられるようにするための総合的な支援体制の整備を内容とする総合法律支援法(平成16年法律第74号)が,施行された。さらに,平成21年5月までには,裁判員制度(国民の中から選任された裁判員が裁判官とともに刑事訴訟手続に関与する制度をいう。以下同じ。)を導入することを内容とする裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成16年法律第63号。以下「裁判員法」という。)が全面施行される。
本章においては,刑事司法の分野における司法制度改革の主な事項の概要と進捗状況を紹介する。
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