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 平成19年版 犯罪白書 第1編/第3章/第2節/2 

2 経済犯罪

 商法(平成17年法律第87号による改正前の明治32年法律第48号。以下同じ。)・会社法(平成17年法律第86号。平成18年5月1日施行),独占禁止法及び証券取引法(昭和23年法律第25号)の各違反の検察庁新規受理人員の推移(最近10年間)は,1-3-2-4図のとおりである。

1-3-2-4図 商法・会社法違反・独占禁止法違反・証券取引法違反の検察庁新規受理人員の推移

 証券取引等監視委員会による証券取引法違反の告発は,平成18年度(会計年度)は10件(25人。法人を含む。)であった。その内訳は,「インサイダー(内部者)取引」8件(15人),「相場操縦」1件(7人),「虚偽有価証券報告書等提出」1件(3人)であった(証券取引等監視委員会の資料による。)。
 平成18年度(会計年度)における公正取引委員会による独占禁止法違反の告発は2件(32人。法人を含む。)であった。
 商法・会社法,独占禁止法及び証券取引法の各違反の起訴・不起訴人員等(最近5年間)は,1-3-2-5表のとおりである。

1-3-2-5表 商法・会社法違反・独占禁止法違反・証券取引法違反の起訴・不起訴人員

 平成18年における起訴人員中,商法・会社法違反10人のうち5人,証券取引法違反54人のうち2人が略式命令請求であったほかは,すべて公判請求であった(検察統計年報による。)。
 なお,平成18年度(会計年度)に独占禁止法違反で起訴された事件は,いずれも,同年1月4日から施行された独占禁止法の一部を改正する法律(平成17年法律第35号)によって導入された公正取引委員会による犯則調査が実施され,検察庁による捜査を経て地方裁判所に起訴されたものである。
 また,証券取引法の題名は,証券取引法等の一部を改正する法律(平成18年法律第65号。同年7月4日等から一部施行され,19年9月30日からは証券取引法の題名を改める部分を含めて全面施行)により,金融商品取引法に改められた。