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 平成12年版 犯罪白書 第7編/第4章/第1節 

第4章 暴力団関係者の処遇

第1節 検察庁における処理状況

 VII-6図は,平成2年から11年までの10年間における,暴力団関係者(集団的に,又は常習的に暴力的不法行為を行うおそれがある組織の構成員及びこれに準ずる者をいう。以下,本節において同じ。)と全終局処理人員(いずれも交通関係業過及び道交違反を除く。)の起訴率の推移を示したものであり,VII-7図は,同期間における,それぞれの起訴猶予率の推移を示したものである。

VII-6図 暴力団関係者の起訴率の推移

VII-7図 暴力団関係者の起訴猶予率の推移

 暴力団関係者については,平成4年以降,起訴率は低下傾向,起訴猶予率は上昇傾向にあったが,7年以降はおおむね起訴率が上昇,起訴猶予率が低下しており,11年には,起訴率が77.9%,起訴猶予率が15.4%となっている。
 これは,起訴率において全終局処理人員を13.0ポイント上回り,起訴猶予率において14.1ポイント下回っている。
 VII-8図は,平成11年における暴力団関係者の主要罪名別起訴猶予率を,全終局処理人員のそれと対比して見たものである(巻末資料VII-1参照)。

VII-8図 暴力団関係者の主要罪名別起訴猶予率

 自転車競技法違反,賭博・富くじ,暴行,窃盗,売春防止法違反,傷害等では,全終局処理人員の起訴猶予率が暴力団関係者のそれを大きく上回っている。