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 平成12年版 犯罪白書 第6編/第3章/第3節/2 

2 法人に対する科刑状況

 VI-18表は,罪名別に,法人に対する罰金刑の科刑状況を見たものである。法人税法違反では1,000万円以上2,000万円未満が最も多く,独占禁止法違反では6,000万円以上7,000万円未満,商標法違反では200万円以上250万円未満,著作権法違反及び廃棄物処理法違反では50万円以上100万円未満が最も多くなっている。

VI-18表 罪名別罰金刑科刑状況(法人)

 VI-19表は,法人に対する罰金額を資本金額で除した数値(比較値)を見たものである。比較値が大きいものの比率が高いのは法人税法違反であり,1件を除きすべてが0.1以上で,比較値1以上,すなわち罰金額が資本金以上のものが合計で76.4%となっている。商標法違反,著作権法違反及び廃棄物処理法違反では,比較値が0.1以上1未満のものの比率が高くなっている。一方,比較値が小さいものの比率が高いのは証券取引法違反及び独占禁止法違反であり,証券取引法違反では3分の2が0.001未満,独占禁止法違反では半数以上が0.01未満となっている。

VI-19表 法人に対する罰金額の資本金に対する比率