前の項目 次の項目 目次 図表目次 年版選択 | |
|
IV-19図は,昭和21年以降の交通関係業過を除く女子刑法犯検挙人員及び交通関係業過を除く刑法犯検挙人員に占める女子の比率(女子比)の推移を見たものである。検挙人員は,平成5年以降増加傾向にあったが,11年は,前年より7,801人減少し,6万4,922人となっている。女子比は,6年以降上昇傾向にあったが,11年は,前年より1.8ポイント低下し,20.6%である。
IV-19図 交通関係業過を除く女子刑法犯検挙人員及び女子比の推移 交通関係業過を除く女子刑法犯検挙人員の14歳以上の女子の人口10万人当たりの比率(人口比)は,平成2年から8年まではおおむね100から110の間であり,9年及び10年は120を上回ったが,11年には115.4(前年比14.5減)となっている(巻末資料I-1参照)。最近10年間の交通関係業過を除く女子刑法犯検挙人員の年齢層別構成比を見ると,IV-20図のとおりである。 IV-20図 交通関係業過を除く女子刑法犯の年齢層別構成比 この10年間は,一貫して少年が最も高い比率を占めている。検挙人員に占める少年の比率(少年比)は,平成7年以降上昇し,9年,10年は50%台であったが,11年には48.8%とやや低下している。平成11年における交通関係業過を除く女子刑法犯の罪名別検挙人員を,2年及び10年と対比して示したものが,IV-8表である。11年においても,前年と同様,検挙人員の約8割を窃盗が占めており,以下,横領,傷害,詐欺の順となっている。このうち,窃盗の約8割が万引きであり,横領のほとんどが遺失物等横領である。女子比が比較的高い罪名は,窃盗,放火,殺人,横領等であり,殺人のうちの嬰児殺については,すべて女子によるものである。また,前年と比べて検挙人員が増加したのは,放火,強盗及び横領であり,その他のものはすべて前年を下回っている。 IV-8表 交通関係業過を除く女子刑法犯の罪名別検挙人員 女子の少年比が高い罪名は,恐喝(79.9%),傷害(74.5%),強盗(57.3%)などである(女子少年の非行について,第3編第1章第4節1参照。)。 |