I-14図は，最近10年間における風俗関係特別法犯の検察庁新規受理人員の推移を見たものである。風営適正化法違反は，近年おおむね減少傾向にあったが，平成11年は，前年より増加し，2,209人となっている。売春防止法違反は，8年以降増加傾向にあったが，11年は，前年より減少して，1,226人となっている。児童福祉法違反は，5年の406人を底に，6年以降は450人前後で横ばいのまま推移している。一方，競馬法違反，自転車競技法違反及びモーターボート競走法違反は，6年以降，9年を除いて減少傾向にあり，11年には1,201人となっている。

I-14図　風俗関係特別法犯の検察庁新規受理人員の推移

　警察庁の統計によって，平成11年の風俗関係特別法犯について，違反態様別に送致人員の多いものから順に見ると，売春防止法違反では，周旋等，勧誘等，場所の提供，売春をさせる契約の順となっており，また，児童福祉法違反では，児童に淫行をさせる行為が多数を占めている。
　なお，平成11年5月，児童買春，児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)が公布され，同年11月に施行された。同法により，児童買春や児童ポルノの頒布等の行為が処罰されることになるとともに，これらの行為等によって心身に影響を受けた児童の保護のための措置等に関する規定が設けられた。同年における同法違反による検察庁新規受理人員は45人である(検察統計年報による。)。