前の項目   次の項目        目次   図表目次   年版選択
 平成10年版 犯罪白書 第3編/第6章/第2節/1 

第2節 少年保護事件の審理状況

1 身柄事件

 III-103図は,昭和42年以降の30年間について,少年保護事件終局処理人員のうちの受理時身柄付人員及び同人員の終局総人員(簡易送致事件に係る人員を除く。)に占める比率(以下,本章において「身柄率」という。)の推移を見たものである。

III-103図 受理時身柄付人員及ぴ身柄率(昭和42年〜平成8年)

 終局処理人員総数についての身柄率は,平成4年までは2%台から3%台で推移したが,この間の3年から上昇し,8年には約6%に達している。
 さらに,昭和42年以降の30年間について,身柄率の推移を主要な非行名別に見たものがIII-104図である。

III-104図 非行名別既済人員総数に占める身柄率(昭和42年〜平成8年)

 身柄率は,殺人では変動がやや大きいものの,昭和58年以降は一貫して80%台又は90%台である。また,62年以降の10年間は,強盗は50%台から60%台,強盗致傷は50%台から70%台,強姦は60%台から70%台で,それぞれ推移している。これに対し,窃盗は,47年以降,10%以下であり,また,傷害は,45年以降は10%台,平成3年以降は20%台で,それぞれ推移しており,虞犯は,昭和58年以降2%台から5%台となっている。