第4章 非行少年の特質 本章では,最近の非行少年の特質を明らかにするため,昭和63年から平成9年までの10年間に少年鑑別所に収容された少年についての法務省矯正局の資料,及び,法務総合研究所が7年から9年までの3年間に殺人事犯により少年鑑別所に収容された少年のうち,資料の入手等の事情により調査可能であった少年117人について行った特別調査に基づき分析した結果を紹介する。 まず,最近10年間に少年鑑別所に収容された少年についての特質を概観した上,近年,増加傾向が認められる強盗事犯等の凶悪事犯及び薬物事犯により少年鑑別所に収容された少年の特質を見ることとする。
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