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2 暴走族の動向 昭和30年代前半の「カミナリ族」の出現から始まり,40年代の「サーキット族」,40年代後半から現在に至る「暴走族」の暴走行為は,警察をはじめとする関係諸機関及び地域社会を含めた総合的対策が推進されているにもかかわらず,長期間にわたり大きな社会問題としての位置を占めてきている。
IV-31図は,昭和48年以降の暴走族グループ等の推移を見たものである。 グループ数は,これまで昭和49年の817グループが最多であったが,56年の770グループの第2のピーク後は漸減傾向にあったところ,平成2年から再び増加し,4年においては847グループを数えるに至った。暴走族構成員数は,昭和57年の4万2,510人が最多であり,その後は3万人台が続いており,グループ構成平均人員も漸減している。なお,暴走族のい(蝟)集走行の回数は,昭和53年以降,おおむね2,000回台で推移していたところ,63年以降5,000回台になり,平成3年には7,073回を数えるまでに至ったが,4年には5,821回(対前年比17.7%減)になった。また,い集走行参加人員は,昭和53年の29万1,539人をピークに56年以降減少傾向にあったが,63年以降やや漸増傾向に転じ,平成4年には15万4,287人(対前年比0.1%増)になっている。 IV-31図 暴走族の構成員数及びグループ数の推移(昭和48年〜平成4年) IV-8表は,最近5年間における暴走族構成員の年齢層別構成比を,IV- 9表は,同じく学職別構成比の推移を見たものである。年齢層別構成では,構成員中に占める少年の比率はいずれの年次においても75%を超えており,特に,18歳及び19歳の年長少年の占める比率が最も高くなっている。学職別では,いずれの年次においても有職者の占める比率が高く,続いて,無職者,学生の順となっている。IV-8表 暴走族構成員の年齢層別構成比(昭和63年〜平成4年) IV-9表 暴走族構成員の学職別構成比(昭和63年〜平成4年) IV-32図は,暴走族構成員の検挙の違反別内訳を見たものである。平成4年では11万854件(対前年比5.4%減)のうち,道路交通法違反が93.6%を占める。違反別では,整備不良(33.6%)が最も比率が高く,以下,無免許(8.3%),消音器不備(5.0%)などとなっている。IV-32図 暴走族構成員の検挙の違反別内訳(平成4年) |