最近10年間の少年保護事件の家庭裁判所受理人員の推移を，一般事件及び道交違反事件の別に見ると，II-17図のようになる。
　道交違反事件の受理人員は，昭和61年までは一般事件より多かったが，62年に激減し，以後減少を続けている。これに対し一般事件の受理人員は，平成元年，2年とやや減少を示すが，おおむね横ばいで推移しており，最近の家庭裁判所受理人員の減少傾向は，昭和62年以来の道交違反事件の減少による影響が大きいことが分かる。

II-17図　少年保護事件の家庭裁判所受理人員の推移(昭和57年〜平成3年)

　II-18図は，交通事犯及び虞犯を除く一般保護事件について，平成3年における家庭裁判所の終局処理状況を見たものである。終局処理人員を罪名別で見ると，窃盗が最も多く，以下，横領，毒劇法違反，傷害の順となり，この順位は昭和60年以降変化していない(巻末資料II-7表参照)。
　II-19図は，虞犯少年に対する平成3年における家庭裁判所の終局処理状況を見たものである。一般保護事件に比較すると，保護観察，少年院送致等の保護処分の比率が格段に高い。

II-18図　少年一般保護事件の家庭裁判所終局処理人員構成比　　　　　　　(平成3年)

II-19図　虞犯少年の家庭裁判所終局処理人員構成比　　　　　(平成3年)