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1 勧誘売春婦の年齢と処分歴 勧誘売春婦1,376人について,犯時年齢を周旋等関係売春婦1,664人との比較において示すと,III-136表のとおりである。勧誘売春婦では,30歳以上50歳末満の者が68.5%を占めて最も多いのに対し,周旋等関係売春婦では,20歳以上40歳未満の者が75.4%を占めて最も多い。20歳未満の者は,昭和50年に売春防止法違反で家庭裁判所に送致された少年の総数でも74人(III-134表参照)であるのに対し,本件調査による少年の周旋等関係売春婦は186人となっている。また,60歳以上の者は,勧誘売春婦の11人に対し,周旋等関係売春婦の4人となっている。これらの点から,勧誘売春婦は比較的高年齢の者が多いことがわかる。
III-136表 売春婦の態様別・年齢層別人員(昭和50年) 次に,勧誘売春婦1,376人について,犯時年齢層別に売春防止法5条違反の処分歴の有無を見ると,III-137表の示すとおりで,年齢が高くなるに従って,処分歴を有する者の割合も高くなっている。また,同条違反による罰金の前歴を有する勧誘売春婦697人について,犯時年齢層別に罰金に処せられた回数を見たのが,III-138表である。年齢が高くなるに従って,多数回の罰金を受けている。更に,同条違反による懲役の実刑の前歴を有する者123人について,実刑に処せられた回数の単純平均を算出してみると,30歳未満の者は1.7回,30歳以上40歳未満の者は2.6回,40歳以上50歳未満の者は3.6回,50歳以上60歳未満の者は3.9回,60歳以上の者は6.0回となっている。これらの点から,勧誘売春婦は,同種犯罪を繰り返している者が多いことがわかる。III-137表 勧誘売春婦の年齢層別・処分歴の有無(昭和50年) III-138表 勧誘売春婦の年齢層別・罰金刑回数(昭和50年) |